2022年12月2日(金)

【特集】商社トップインタビュー 〜次代見据え、変革急ぐ〜

物流強化や新市場開拓

自動車の電動化やカーボンニュートラル(CN)といった製造業の大きな変化に加え、足元では半導体を中心としたモノ不足、素材の高騰による値上げなど、安定した製品供給を担う機械工具商社にとって難しいかじ取りが続く。卸商各社はこうした短期、長期の課題に対応すべく、物流体制の強化や新事業の開拓、デジタル活用の業務効率化、CN対策などを進めている。次代を見据え、変革を進める卸商社のトップに今年注力することを聞いた

※各商社のインタビューはこちらから

業務効率化や脱炭素対応

モノ不足による納期遅延や運送コストの上昇や人不足などの物流に関する問題が、将来的に安定供給に支障をきたす可能性があることから、物流を強化する企業は多い。

日伝は昨年稼働した新西部物流センターに、従来比1.4倍となる約5万点に在庫を拡充。定点ピッキングシステムなどにより作業効率を4倍高めるという。エバオンも物流改革を掲げる。在庫管理を徹底し、的確に商品を届けられる仕組みを構築し、多様な在庫を持つ強みをさらに磨く。

トラスコ中山は一つの段ボールにまとめて配送する「荷合わせ」を強化。配送個数を減らし、運賃のコスト増で悩むネット通販の課題に対応する。供給力の安定化のため、コノエは仕入先との関係性強化を掲げる。仕入れ機能を営業本部に組み入れ、仕入先との情報共有を強化するという。

自動車の電動化で、需要が大きく変化する可能性が高いため、新たな事業や需要先を開拓しようとする動きも目立つ。

Cominixは「EV対策」を真っ先に挙げる。EV化への移行時期を冷静に見極めつつ、ウェブ販売や機械販売、海外など新たな事業の構築を急ぐ。シミヅ産業も主力の切削工具や機械加工周辺に加え、新たな柱として油圧機器の拡販を進める考えだ。

大喜産業では、専任チームやテストラボを設け、食品や物流業界への自動搬送ロボットを売り込む。外需の開拓を進めるのがサンコーインダストリー。海外には出先を構えず、独自の輸出戦略で、海外のねじ需要を開拓する。

デジタルで業務効率化を掲げる企業も多い。NaITOや西野産業は受発注システムを刷新する。前田伝導機ではインボイス制度への対応を契機にDXを進める。

脱炭素経営のサポートを強化するのは山善だ。PPAモデル事業に注力するほか、二酸化炭素の見える化アプリを提供するなど、グリーンビジネスを強化する。昨年、経営統合したフルサト・マルカホールディングスはシナジーの極大化のために、クロスセルや仕入先の一本化を進める。

各社経営のリソースや強みとする領域が違うため、戦略は異なるが、電動化やCNなどの製造業の変化、人不足などの社会的変化に対応するため、変革を急ぐ。

以下のリンクから、各商社のインタビューに移動できます

PART01:エバオン / 前西  衛社長「物流改革、商品確実に届ける」
PART02:コノエ / 河野  裕社長「新たな組織作りに着手」
PART03:Cominix / 柳川  重昌社長「飛躍の次の芽育てる」
PART04:サンコーインダストリー / 奥山  淑英社長「輸出強化で事業リスク分散」
PART05:シミヅ産業 / 清水  善徳社長「新たなニーズに対応」
PART06:Joyful喜一HD / 田中  健一社長「シナジーは第2段階に」
PART07:大喜産業 / 森口  博之社長「ロボット受注を本格化」
PART08:トラスコ中山 / 中山  哲也社長「ニアワセ業務を強化」
PART09:NaITO / 坂井  俊司社長「デジタル活用の強化」
PART10:西野産業 / 西野  佳成社長「業務効率化で生産性向上」
PART11:日伝 / 福家  利一社長「新常態の物流体制を」
PART12:フルサト・マルカHD / 古里  龍平社長「シナジー極大化の実現」
PART13:前田伝導機 / 耕  善一郎社長「時代に即した企業に」
PART14:山善 / 長尾  雄次社長「グリーンビジネスを強化」
PART15:ユアサ商事 / 濱安  守取締役「市場に寄り添う意識高める」

日本産機新聞 2022年7月20日

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