2022年10月7日(金)

【商社トップインタビュー】トラスコ中山/中山 哲也社長「運賃、環境問題を解決」

コロナ禍によるデジタル活用の加速から始まり、半導体をはじめとしたモノ不足や素材の高騰、混乱が続くウクライナ情勢などの諸問題は収束の兆しが見えず、先行きの見通しはますます難しくなっていく。さらにカーボンニュートラル(CN)やSDGsといった社会課題への対応も求められており、経営環境の変化はまだまだ続くだろう。それらの変化の中で、機械工具卸商社は何を重視し、どのように対応していくのか。今年注力することについて、15社に聞いた。

トラスコ中山 中山 哲也社長

運賃、環境問題を解決

今年注力することは。

出荷時に様々な商品(荷)を一つの段ボールにまとめて発送する「荷合わせ」を強化したい。ユーザー様に届けるまでの配送の回数を減らすことで、ネット通販で指摘されている運賃問題の解決や梱包の無駄削減につなげたい。

取り組む狙いは。

ネット通販で複数の商品を注文すると別々に荷物が届くことが多い。配送のスピードを重視するために、注文を受けたものから順番に配送する体制になっているからだ。

ただ、残念ながら問題も少なくない。ネット通販企業にとっては何度も配送しなければならないため、運送コストは高くるし、梱包の無駄も多い。ユーザー様は段ボールの処理が手間になっている。何より移動や配送作業が増えることで社会的な環境負荷が大きくなる。荷合わせの強化はそれらの改善につながる。

具体的には。

例えば、工場の技術者がゴーグル、ヘルメット、ハーネス、安全靴など工場で必要なものをネット通販で注文した場合。当社ならそれらを1つの段ボールにまとめてユーザー様に直送することができる。梱包資材や運送の手間など環境負荷の低減にもつながる。これまでも、荷合わせをしてきたが、より効率的にできる仕組みを構築したい。

どう進めていくのか。

運用上、検討しなければならないことはあるが、約50万アイテムの豊富な在庫を持ち、ユーザー様直送体制を持つ当社だからこそできるサービスだと思っている。高速自動出荷ライン「I‐Pack」や、高速荷合わせ装置「システマストリーマー(SAS)」も複数のラインを持っているので、それらの有効活用を考えたい。

今後の展開は。

まずは運賃問題に直面しているネット通販企業様に提案していく。しかしファクトリールートでも、同様の問題はあると思うので、そちらにも展開していきたい。

日本産機新聞 2022年7月20日

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