2026年8月26日(水)

三菱マテリアル 国内営業部・萩谷  英史部長「安定供給の責任を果たす」【特集:メーカートップインタビュー】

リサイクルや顧客機軸の対応も強化

国内営業部・萩谷  英史部長

–今年注力することは。

タングステンの高騰や調達が難しくなる中、製品の安定供給は最優先事項だ。そのためにリサイクルを強化する。また、国内で超硬工具の市場拡大が難しい中、改めて顧客機軸の対応を強化し、顧客の課題に寄り添い、選ばれる会社にしていく。

–安定供給の具体策は。

当社はグループ内に超硬スクラップをリサイクルできる機能を持つのが最大の強みで、その能力を増強する。子会社の日本新金属に約80億円を投資し、リサイクル体制を強化する。ドイツの精錬子会社の能力も1・5倍にし、30年にリサイクル率100%を目指す。

–顧客機軸の対応を強化する理由は。

長期的に国内の超硬工具市場の拡大は難しい。厳しく言えば、拡大しない=縮小するということ。そんな中、これまで主流だった「量」を重視した戦略は見直す必要がある。市場が縮小する中、いかに選んでもらえるか。これまで以上に顧客機軸の対応を徹底しなければならない。そのためには「質」の追求が不可欠となる。

–具体的には。

顧客は我々に何を期待しているのか。第一はユーザーへの改善提案活動だと思う。難易度の順に、①工具提案②加工提案③生産改善提案④経営改善提案の4つがあると思う。工具提案にとどまらず、加工や生産改善提案、経営改善提案ができるためにレベルアップしなければいけない。機械メーカーらと共同でセミナーを開くほか、販売店や代理店の展示会に積極的に出展する。そうした活動を通じ、ユーザーの課題を明確にし、改善提案につながる「案件」を増やす。

–他には。

技術営業部を「室」に変更し、国内営業部に組み入れた。営業と技術がユーザー訪問し、案件化する活動を増やす。製品では工程集約で生産改善できる工具や、工具選定サービス「Tool Assistant」の機能強化などユーザーの課題を解決できる製品やサービスを増やしていきたい。

日本産機新聞2026年8月20日号

[ トップインタビュー ][ メーカー ][ 切削工具 ][ 特集 ] カテゴリの関連記事

特集 メーカートップインタビュー① 工作機械・切削工具メーカー各社に聞く今年注力すること

国内の製造業は人工知能(AI)普及によるデータセンターの需要拡大、造船業界の復活、航空宇宙・防衛産業など需要が沸き起こる一方、イラン情勢や中国との経済摩擦による原材料の高騰、供給不足など課題も浮き彫りになり、日本の製造業 […]

ブラザー工業・寺倉 達雄常務執行役員「5軸加工ソリューションの提案」【特集:メーカートップインタビュー】

欧州市場の開拓なども –現在の市場環境は。 国内の自動車産業の投資が力強さを欠く一方、半導体関連市場は活況だ。特に、AIデータセンター関連需要が伸びている。また、石英ガラスやセラミックス、樹脂加工など、加工対 […]

イスカルジャパン・岡田 一成代表「MAX OUTのコンセプトを浸透」【特集:メーカートップインタビュー】

最少資源で最大効果を創出 –今年注力することは。 依然として、素材の価格高騰が続く中、最少の資源で最大の効果を発揮する「MAX OUT/MAX VALUE」というコンセプトを推進していく。前提として、製品の「 […]

トピックス

関連サイト