2026年9月10日(木)

ブラザー工業・寺倉 達雄常務執行役員「5軸加工ソリューションの提案」【特集:メーカートップインタビュー】

欧州市場の開拓なども

寺倉 達雄常務執行役員

–現在の市場環境は。

国内の自動車産業の投資が力強さを欠く一方、半導体関連市場は活況だ。特に、AIデータセンター関連需要が伸びている。また、石英ガラスやセラミックス、樹脂加工など、加工対象となる被削材も多様化した。当社も従来のアルミ加工に加え、鉄系やステンレス、インコネルなど難削材、石英ガラスやセラミックスまで対応領域を広げている。

–加工技術にも変化が求められている。

5軸・複合加工、難削材や脆性材の加工は機械性能だけでなく、工具選定や加工ノウハウ、さらに粉塵処理やろ過装置を含めた環境づくりが重要。そのため、工具メーカーなどと連携し、加工ソリューションを提案したい。ユーザーがすぐに生産へ活用できる環境を提供することが拡販においても重要なことだ。

–今年の取り組みは。

注力するのは5軸加工機や複合加工機の提案で、工具やCAD/CAM、機上測定、自動化システムなど組み合わせたトータルソリューションで、工程集約や生産性向上(サイクルタイム短縮)、省エネといった導入効果を具体的に示したい。

日本は欧州や中国に比べ5軸加工機の普及が十分ではない。特に中小企業では「どう使えばよいか分からない」という声も多く、導入のしやすさや運用ノウハウをセットで提供することが市場拡大には欠かせない。

–今後の展望は。

販売面では東南アジアや欧州市場に注力したい。欧州でも30番加工機市場に十分な成長余地があり、人員増強や5軸加工などソリューション提案で市場開拓を進めるほか、東南アジアは昨年、ベトナムに事務所を開設した。

日本産機新聞2026年8月20日号

[ トップインタビュー ][ メーカー ][ 切削工具 ][ 特集 ] カテゴリの関連記事

特集 現場を支える安全技術 運搬効率化・転倒防止・作業の疲労軽減など各社の訴求を紹介

製造現場では人手不足や高齢化に加え、労働安全意識の高まりを背景に、安全対策への関心が一段と高まっている。転倒事故を防ぐ滑り止め技術や立ち仕事の疲労を軽減する技術など、メーカー各社は独自の発想で現場の安全性と作業環境改善に […]

象印チェンブロック「軽レールクレーン&スライドグリップ」【特集:現場を支える安全技術】

既設工場にも簡単導入 吊り荷操作が片手で完結 工場では複数の機械で1台の天井クレーンを共有することが多く、「クレーン待ち」が稼働率低下の一因となっている。こうした課題に対し、象印チェンブロックは機械ごとに設置できる「軽レ […]

日本レヂボン「ノンスリップテープ」【特集:現場を支える安全技術】

高い滑り止め効果と簡単施工で転倒防止を訴求 人手不足や従業員の高齢化を背景に、労働安全への意識が高まる中、日本レヂボンが手掛ける「ノンスリップテープ」は転倒災害の防止に貢献するロングセラー製品だ。 同製品は裏面の離ケイ紙 […]

記事ジャンル

関連サイト