6月11日から13日の3日間、Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)にて開催されるロボットテクノロジージャパン2026の主催者であるニュースダイジェスト社は出展者説明会を開き、出展者数が265社・団体、小間数1 […]
リアルとデジタル融合
コロナウイルスの猛威は、機械工具業界に大きな打撃を与えた。業績面は当然、対面営業が制限されたことによって、機械工具商のあり方に変化を迫っている。こうした中、卸商各社はITを活用した営業や販促活動、業務効率化など、デジタルとリアルを融合した新たな経営スタイルの構築を模索している。戦略は各社で異なるものの、共通しているのは顧客にとって必要な存在であり続けるかどうかだ。
新たな経営スタイル構築へ
「人との接触を制限されたことで、積極的な営業活動ができない。電話やメールだけではどうしても限界がある」。ある卸商社の営業部長はコロナウイルスによる最大の影響をこう話す。直接会い、商品を説明し、改善提案を行う—。当たり前だった営業活動ができないことが機械工具商のあり方に大きな変化を迫っている。こうした状況の中、卸商各社はITツールを活用した、新たな経営スタイルの構築を模索している。
対面できない状況での営業ではITツールの活用は不可欠だ。トラスコ中山は、独自のアプリを開発し、オンライン通話で、いつでも顧客とコンタクトが取れるサービスを開始した。テレビ会議システムによる営業活動も浸透。打ち合わせだけでなく、機械設置前の立ち合いをテレビ会議で行うなど、利用シーンは広がっている。
販促活動でもITツールを使った新たな動きが増えている。ユアサ商事は一度に数百人規模で集客できる利点を生かし、メーカーと協力して月2回ウェブセミナーを開催している。ジーネットはウェブコンテンツを自社制作するためにデザイン課を設置。コノエでは、営業担当者をユーチューバーにして商品説明をさせるなどして、動画での発信力を高めている。
営業や販促活動でデジタル強化は不可欠だが、各社が目指すのはこれまでの対面の強みを生かした、デジタルとリアルのハイブリッドだ。
日伝はオンラインの展示会などを活用しながら、IoTやロボなど難度の高い商品について提案営業力を強化する。山善もウェブ展示会などのIT販促と、対面の営業活動のバランスを重視する方針だ。鳥羽洋行は「ITのメリットは理解しているが、対面でしか得られないことがある。最善の方法をユーザーやメーカーと考えていきたい」という。
リモートワークが避けられない状況で、業務の効率化や改善も加速している。大喜産業は業務を支援するセンターを設置。「平時でも柔軟な働き方ができるようにする」とし、働き方改革につなげる。NaITOは基幹システムを入れ替え、受発注システムを刷新する。「販売店の業務改善を軽減するシステム構築を目指す」という。サンコーインダストリーは、過去の価格や問い合わせデータを分析し、納期や価格など簡単な問い合わせであればシステム上で完結できる仕組みを構築する。
このように、コロナウイルスによって、働き方や、対面営業のあり方など多くの部分で変化を迫られている中、各社各様のやり方で対応を進めている。共通して言えることは、コロナ収束後も、メーカーやユーザー、業界に求められ続ける存在であるためにどう変化していくかだ。
日本産機新聞 2020年8月5日
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