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「創業80周年を迎えて」富士コンプレッサー製作所・嶌井 成行社長に聞く
自動車整備中心にブランド化/近場の商売大切に
富士コンプレッサー製作所(奈良県大和郡山市)は創業80周年を迎えた。1946年の創業以来、耐久性とメンテナンス性に優れたレシプロコンプレッサーを中心に、自動車整備工場から一般産業まで幅広いユーザー層を獲得。拠点も関西(奈良)や東京支店をはじめ、北は札幌営業所から仙台、富山、名古屋、広島、福岡に展開し、今年8月には新本社社屋が完成。そこで、嶌井成行社長に創業80周年の思いと今後について聞いた。

–創業80年を振り返って。
私の父が1946年に大阪・天王寺で自転車整備向けのコンプレッサーを販売したのが始まりで、1966年に現在の地に本社工場を建設し、事業を拡大してきた。私が社長就任したのは2002年で、その後リーマンショックなど山あり谷ありを経験しながら続けてこられたのは仕入先、得意先、金融機関など周りの方々に助けて頂いたおかげと大変感謝している。
–社長になって苦労したことは。
やはりリーマンショックで売上高が半分になり、財政面で非常に苦労した。本社横にあったグランドを売却し、拠点も閉鎖しようかと悩んだ時期があったが、商売を続けるために辛抱し、何とか持ち堪えられたのは、周りの方々に対し常日頃から「信用・信頼」を築いてくれた社員の努力の賜物。来年1月頃に記念祝賀会を行う予定で、社員たちとの交流を楽しみたい。
–得意な技術は。
コンプレッサーの中でも低速・長寿命・静音なレシプロコンプレッサーが主力製品だ。昭和のモータリゼーションで自動車の保有台数が飛躍的に増加し、タイヤの空気入れや交換などでガソリンスタンドや整備工場を中心にシェアを獲得できた。現在も給油式空冷コンプレッサーから高い空気圧や電源のない屋外向けのエンジン搭載型、無給油式タイプを展開している。
–独自の強みは。
レシプロはオイルやフィルターの交換が簡単で、点検/メンテナンスしやすいのが大きな利点だ。他社製だと専門サービス事業者が必要なところも、当社の営業は販売だけでなく運送、据付、試運転、迅速なアフターフォローまで細かく対応しており、それが多くのファンに支持されてきた理由と思う。この強みを今後も活かしていきたい。
–創業100周年に向けて。
AIも含めて時代の変化に対応することは大切だが、私は中身の充実が重要だと考える。人手不足の時代だからこそ、『遠い親戚より近場の他人』という言葉があるように、近隣の課題を重視したい。ユーザーも近場にメーカーがある方が便利であり、海外製コンプレッサーの修理・メンテナンスも課題の1つ。これら近場の商売を大事に育てながら、次の100周年に向けて邁進していく考えだ。
日本産機新聞2026年8月5日号
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