2026年9月21日(月)

ユーテック 水性切削液「アクアブルー」を実用化へ

従来切削油と同等以上の加工性能を実現 環境負荷も大幅軽減

主に油圧装置の製造・販売を手掛けるユーテック(大阪府南河内郡、0721・984419)が従来の油性や水溶性の加工油に代わる新技術として、水性切削・研削液「アクアブルー」の開発に成功し、実用化に向けた取り組みを本格化させている。同製品は優れた冷却性能・潤滑性能により高い加工性能を有すると同時に、火災リスクがなく、腐食・臭気・ミストによる環境負荷を大幅に低減できる。

純水に植物由来の高分子添加物を配合した切削液で、高硬度材やアルミ合金加工において、金型メーカーでのテストでは、従来の水溶性切削油と同等以上の切削精度(寸法・面粗度)や工具寿命が確認されている。

また、不働態膜を形成する成分を含有しており、油性切削液と同等の防錆性能も誇る。実際に、6カ月以上同製品を使用した試験では、ベアリングやLMガイドなどの摺動部品に腐食は一切無く、加工後のワークにも同様の効果が確認された。

環境・安全面にも優れ、火災リスクはゼロ、使用中の臭気もほぼ発生しないことから、作業環境の改善にも貢献。新液を補充することで液性能を維持できるため、交換作業頻度を軽減できる。また、水性であることから、使用後の廃液は産業廃棄物としての処理が不要で、処理コストの削減につながる。上西幸雄会長は、「河川にそのまま流しても生き物には何の影響も無い」とその安全性を強調する。

アクアブルーは大阪府立産業技術研究所、東北大学、金沢大学、京都大学との共同研究や学術指導によって開発された。当初は油圧機器の作動液として実用化され、水門開閉装置などで稼働実績を持つ。現在は、不二越やジェイテクトフルードパワーシステムでアクアブルーに対応したポンプやバルブが実用化されたことで、工作機械に使用される油圧ユニットから、水圧ユニットへの転換が可能となり、切削液としての応用に成功した。

同技術を応用した水性グリース「アクアグリース」も商用化に向け準備が進められている。

同社は引き続き機械メーカーなどと検証を進めており、新規のテスト加工も受け付けている。

日本産機新聞2025年11月20日号

[ ニュース ][ 切削工具 ][ 工作機械 ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

ポケットガイドをプレゼント!! JIMTOF2026の見どころをチェックしてから行きたい方はお申し込みください‼︎ 【申込み締切:10/7(水)】

日本産機新聞社/金型新聞社はJIMTOF2026のポケットガイドをご希望の方500名に無料でプレゼントします。JIMTOF2026の見どころをチェックし、スケジュールを立ててから行きたい方は下記リンクのフォームよりお申し […]

サカイが大阪に新拠点 西日本の中核機能を担う

切削工具の専門商社・サカイ(東京都港区、03・3455・3136)はこのほど、大阪府東大阪市荒本に東大阪営業所を開設し、7月3日から稼働を始めた。東大阪営業所を西日本の物流拠点と位置付け、即納体制の強化と地域に根ざした営 […]

スギノマシン、スパロールSHX /SBXで高硬度材を鏡面加工

スギノマシンはこのほど、鏡面仕上げ工具「スパロール」シリーズに、高硬度材の加工に対応したマルチローラータイプの「スパロールSHX(通し穴用)/SBX(止まり穴用)」を追加し、発売を開始した。熱処理後の高硬度材に対し、高精 […]

記事ジャンル

関連サイト