2026年4月13日(月)

トクピ製作所「工具摩耗の抑制・切り屑分断に威力」【特集:〜自動車産業〜提案したい技術はこれだ!】

高圧クーラントユニット「HIPRECO」

ユニットはコンパクトサイズ(左下)のほか、大流用タイプ(右下)やバーフィーダー下設置タイプ(上)などをラインアップ

トクピ製作所は高圧クーラントユニット「HIPRECO」を通じ、旋盤加工における生産性向上と安定稼働を提案する。7〜最大30MPaの高圧クーラントを切削点に直接吐出することで、工具摩耗の抑制や切り屑分断を実現。切り屑の絡みつきによる機械停止を防ぎ、加工効率の向上にとどまらず、自動化・省人化を含めた工場全体の生産性向上に寄与する。

同社が訴求するのは、高圧クーラントを「切削点の冷却手段」にとどめず、「工場全体の生産性を底上げする」考え方だ。刃先へ集中的に高圧クーラントを当てることで切削点の温度上昇を抑え、刃先の摩耗を低減。材質や加工条件にもよるが、平均で1・3倍、条件次第では最大2倍の工具寿命の延長効果が実証されている。

さらに、副次的効果として注目されるのが切り屑の分断性能だ。切削点から排出される切り屑に高圧クーラントが当たることで、カール状に伸びにくく、細かく分断される。切り屑処理の負担が軽減されることで、協働ロボットやガントリーローダーの安定稼働を後押しし、夜間無人運転や長時間連続運転といった自動化を促進。

SUS304での切り屑の比較写真。高圧クーラント(14MPa)により分断された切り屑(上)と従来圧力のクーラントによる切り屑(下) 

森合勇介部長は、「変種変量生産よりも、量産体制の現場でこそ、高圧クーラントの費用対効果は現れやすい」と説明。

そして近年は高圧クーラントの応用範囲を広げている。一つは研削加工における砥石の目詰まり除去。研削砥石表面に高圧クーラントを当て研削粉を効率よく排出し、砥石の切れ味を維持する。ドレッシング頻度低減や研削抵抗の安定化に貢献。

もう一つがバリ取りへの活用だ。複雑形状のワークや工具が届きにくい箇所に対しても、ワークに高圧クーラントを当てることで微細なバリを除去できる。後工程の負担軽減につなげる。

サービス面でも万全の体制を整えた。ユーザーが使用する工作機械の仕様に応じて電気回路の調整や吐出圧力設定、ユニット本体のカラーリングカスタマイズにも対応。そしてユーザーの加工条件を同社が自社工場で再現・検証し、工程上の課題を洗い出した上で高圧クーラントの最適な導入方法を提案する。

製品力に加え、導入から使いこなしまでを含めたソリューションも同社の強みであり魅力だ。

日本産機新聞2026年2月5日号

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