2026年6月26日(金)

東京精密「砥石補正と接触検知で測定レス、バランス取りも30分を1分に」【特集:測定・検査の効率化】

「オートバランサ」、「AEセンサシステム」

最終工程に近い研削加工では、常に高い加工精度が求められる。しかし、機械の振動で精度が低下してしまうことがある。その最大の理由が砥石の摩耗などによって砥石のバランスが悪くなることだ。東京精密の「オートバランサ」は砥石のアンバランスを自動修正することで、測定や検査の効率化につながる。

従来、バランスを補正するには、調整重りなどによる作業が必要だった。同製品はワンタッチ操作で、砥石のアンバランスを自動で修正。マニュアル機能も搭載し、調整重りによる修正やドリル加工でも修正できるなど多彩なモードに対応する。

砥石のアンバランスを自動で修正できる(オートバランサ)

あるユーザーでは、バランス取りに必要な時間を30分から1分に短縮。機械の振動値は5・7μmから0・1μmに低減した。安定して加工できるため、加工5回に一度のドレスが10回に一度に伸びたほか、砥石の交換サイクルも17000ワークから25000ワークまで拡大。精度は表面粗さが30%、真円度25%改善したという。

オートバランサだけでなく、AE波を活用した「AEセンサシステム」を用意した。AE波は砥石とワークの接触などで発生し、接触時の条件で変化する。このAE波をセンサで検知し、様々な手法で判定を行う。

砥石とワークの接触を検知する(AEセンサ)

一般的にしきい値による判定が行われているが、時間や波形形状による判定などの機能を開発。これらにより、例えばドレス工程の良否判定自動化が可能。ドレス良加工時のAE波を記憶し、その形状と比較判定することで、ドレス品質の安定や工程の標準化につながる。

バランサやAEセンサに加え、ゲージを含めた研削盤向けコントローラ「SB-6500」も昨年9月に発表。さまざまなデータを統合して制御できるようにした。

現在は測定したAEセンサや振動センサ、寸法データをAIで解析させることも想定している。同社では「今後も検証を続け、研削加工で起きる不具合の予測や検出につなげたい」としている。

日本産機新聞2026年6月20日号

[ メーカー ][ 日本産機新聞 ][ 測定工具 ][ 特集 ] カテゴリの関連記事

東日製作所「角度とトルク監視で二度締めを検出し作業データの入力も不要に」【特集:測定・検査の効率化】

デジタルトルクドライバ「STC3-BT」 半導体製造装置や電子機器の組み立てで多く使われる低トルク領域のトルクドライバ。締付けたトルクの数値管理を手間だと思うユーザーは多い。東日製作所が今夏に発売するデジタルトルクドライ […]

ブルーム-ノボテスト「機上で工具を測定&補正し、自動化へのステップアップを提案」【特集:測定・検査の効率化】

工具測定用レーザーシステム「LC50‐DIGILOG」 昨今の自動化ソリューションはハイレベルで、これから自動化に取り組みたい、ただし最初の取りかかりに課題を感じているユーザーにはハードルが高く見えてしまう。 そこで計画 […]

Hexagon Manufacturing Intelligence「プログラムの自動作成で作業時間を3割以上削減」【特集:測定・検査の効率化】

測定用ソフトウェア「PC-DMIS」 Hexagon Manufacturing Intelligence(Hexagon MI)の「PC-DMIS」は3次元CADデータを活用し、ソフト上で測定プログラムの作成からシミュ […]

トピックス

関連サイト