2026年5月15日(金)

【特集:広がる、変わる、暑気対策】旭商工、空調機器の専門部署を設立 メーカー連携で未来の工場プロデュース

オリジナルスキームを提案

気候変動による夏季の気温上昇と共に、職場における熱中症の災害発生が急増。令和5年では死傷者数1100人を超え、企業の対応が求められている。令和6年には「改正労働安全衛生規則」が施行され、WBGT値(暑さ指数)28度以上、気温31度以上で作業を行う場合への対策が必要で、製造現場に対する暑気対策ニーズが拡大している。企業の課題解決を掲げる旭商工(大阪府摂津市)は急増する熱中症対策に独自のアプローチで新たな取り組みを始めた。

営業本部 坂井  秀幸副本部長

「熱中症対策の義務化で空調機器を生産設備の一部と捉えるユーザーが増えてきた」と語るのは営業本部の坂井秀幸副本部長。同社はユーザーの「空調機器は点検・修理、更新など煩わしい」という課題に応え、2年前に空調機器事業という専門部署を設立。『We Act First(まずは我々が動く)』をテーマにダイキンHVACソリューション近畿と連携し、ユーザーの管理負担を実質ゼロにする支援に注力。

昨今、国内の製造業は労働人口の減少や地球温暖化、AIやデジタルなど様々な課題に直面し、いかに働きやすい製造現場に出来るかが問われる。暑気対策もその1つで、同社は空調機器を売るのではなく、課題解決するオリジナルスキームを策定。ユーザーの「煩わしい」という課題に対し、既存設備(室内機・室外機)の調査(年式や型式)・登録(一元管理)から、ライフサイクル表(冷媒調査など)や空調マップ(空調機器の配置や系統)を作成。古い型式と最新機種とのCO2排出量や電力削減量を比較・分析し、最適な設備更新の提案書と計画的な予算策定までを無償で一括代行。「空調機が止まるというのは生産停止に繋がる。計画的な管理・更新で現場を守るきっかけ作りにしたい」と話す。

これを『ゼロコストライフサイクルサポート』と呼ぶ。ダイキンHVACソリューション近畿に加え、10数社の施工会社とパートナーシップを結び、導入前から機器選定・高品質な施工、導入後の万全なアフターサービスまで一気通貫で空調の課題解決を実践。スタート時は年間数百万円だった同事業の売上も、今期は半期で約2億円に急成長。「わずか2年という最短期間で『ダイキン空調機特約店』に認定された。この結果はお客様の経営課題に真摯に寄り添えた証。『答えは現場にあり』をモットーに、共に課題解決に挑み続ける」と坂井副本部長は力を込める。

だが、熱中症対策はこれで終わらない。「この巨大な課題は『冷やす』だけでは到底解決できない」と、さらにメーカー5社の力を結集。サーモグラフィや気流解析で実態を「知る」から始まり、「取る」「冷やす」「整える」「守る」「繋ぐ」という独自のスキームで、データに基づく抜本的な現場改善を推進。今年5月には「人手不足対策EXPO」(インテックス大阪)に出展。各業界のトップランナーが一堂に集結し、『人が集まる魅力ある企業づくり』をプロデュースするという、他社にない機械工具販売店の新たなビジネスモデルを示す。

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日本産機新聞2026年4月20日号

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