2026年5月12日(火)

コノエ 河野  裕社長「ウェブ受注を本格化」【特集:商社トップインタビュー】

人手不足や自動車の電動化など、製造業を取り巻く環境は大きく変化している。時代の変遷に対応し、販売店やユーザーをサポートするため、卸商社は独自の戦略を強化する。新商材の開拓やコト売り、デジタルツール活用や社内体制の改革など各社で事業戦略の違いが鮮明になってきている。卸商社各社の戦略や具体的な取り組み、それに注力する背景などをトップにインタビューし、その考えを読み解く。

社内のDX化も推進

河野  裕社長

昨年を振り返って。

コロナ禍以降、社内の変革、スリム化を図ったことで、業績は4期連続の増収増益を達成することができた。ネジ市況は良くないが、生産ラインが止まっても、ネジはメンテナンス時の補修や交換で重宝されるため需要も安定している。また、どうすれば売れるのか、無駄を省けるのかを社員たちで考え、創意工夫する自発的な風土も芽生えたことで、大きな成果に結び付いた。

今期の取り組みは。

数年前から一部で始まっていた『コノエオンラインショップ』によるウェブ受注を本格化させ、幅広い顧客へ活用を促す。業界はデジタル化が遅れ、ファックス・電話の見積や注文が主流だが、将来の人手不足対応やAIの活用も視野に入れる。

社内のデジタル化は。

ウェブ受注に力を入れるには社内のデジタル化の推進が必須だ。まずは、受信したFAXをRPAでデータ化し、それをPC画面上で確認、作業できるようにデュアルモニター(2画面表示)を採用した。これで見積や受発注作業の効率化を図り、誰がどこにいても作業できる社内環境を整えれば、業務の効率化、機会損失の低減、社内のフリーアドレス化などフレキシブルな体制を構築できる。

第3の柱作りは。

ネジ、測量に続く第3の柱として作業工具や電動工具など工具の販売に注力した結果、昨年度の売上は一昨年の倍以上で、工具だけでなくバルブや継手などの流体関連から一般商材まで幅広く手掛けるまでに成長してきた。『にじいろのネジ』で得た様々な地域との関係で、石川県・輪島市の特産物の販売など地域貢献にもつながっており、今後も事業拡大を推し進める。

将来的な目標は。

『創業100周年で売上100億円』の目標は変わらない。達成するには第3の柱の拡大が重要でM&Aも検討している。また、2030年をメドに本社・倉庫移転も計画しており、継続して成長できる企業を目指す。

日本産機新聞 2025年7月20日号

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