「中古機械や古い機械を大事に使うのがカッコよくないですか」—。あるユーザーの若い技術者の言葉だ。中古機械はコストの優位性に注目されることが多いが、最近ではSDGs(持続可能な開発目標)の観点から「機械を大事に使いたい」と […]
ツールホルダの拡販に注力
ユキワ精工 酒巻 弘和 社長

同社では、祖業のドリルチャックがボール盤加工の減少に伴い需要が縮小。その一方で工作機械メーカーを中心に需要が増した円テーブルが現在の主力商品となっている。ただ、「今後も安定した需要が見込める保障はない。ほかの柱もつくる必要がある」と数年前から酒巻社長主導でツールホルダの販売に力を入れ始めた。
同社のツールホルダ「スーパーG1チャック」は、芯振れ精度5μmという高精度が特長。競合製品にも勝る性能を持つが、発売から20年経ってもなかなか売上が上がらなかった。その原因の一つに「売り方」があった。
「今までの営業は製品の機能を説明するばかりでユーザーのことを考えていなかった」と分析し、提案方法を変えた。「工具の長寿命化」「面粗度の向上」「サイクルタイムの短縮」などユーザーにとってどんな効果があるかを伝えるようにしたところ、徐々に売れるようになったという。
また、定期的に製造、営業を含めた情報交換会を開き、上手くいった売り方の事例やユーザーの声などを社内で共有するようにした。「社内の意思統一が大事」。今年のスローガンをあえて「ツールホルダを売る」にするほど、全社を挙げて売上向上を目指している。
ここまで徹底した取り組みを進められるのは、製品に自信があるからこそ。「これまで3分の2以上のユーザーから、以前より加工が良くなったという喜びの声をもらっている。もっと多くの方に使ってほしい」。今後は認知度を高める活動に注力し、提案方法にもさらに磨きをかける。
新潟県小千谷市で70年以上ものづくりを続ける同社。今後も国内でのものづくりにこだわる。「当社の製品によって国際競争力の高い加工ができることをアピールし、国内でものづくりを続ける企業を応援していきたい」。
日本産機新聞 平成30年(2018年)3月20日号
人は高付加価値の仕事に/販売も力、製造業のDX後押し 1カ月分の納品データをウェブサーバーから、仕入データを基幹システムから抽出する。数百枚ものそれらを照合し仕入データと請求の金額に差異が無いか確かめる。毎月決めた日時に […]
測定受託で需要開拓/新規の契機にも 機械工具や非鉄金属を扱う精工産業は今年7月、ユーザーの測定業務などを請け負う「計測技術室」を立ち上げた。協力先工場の測定業務の負担軽減を目的に開始したが、新規開拓の契機や、ユーザーの測 […]






