2026年7月3日(金)

FOOMAJAPAN2026を振り返る 機械工具商各社の食品産業向け提案、今年は検査工程の自動化が目立つ

6月2日~5日まで東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれた食品製造総合展「FOOMAJAPAN2026」に多数の卸商社が出展した。各社AIを活用した検査システムや、搬送の効率化などを提案。食品業界は人不足の影響が強く、自動化ニーズが加速している。中でも、自動化が比較的遅れていた検査工程には商機も多く、エンジニアリング力を武器に自動化需要の開拓を進めている。

「FOOMA JAPAN」は世界最大級の食品製造の総合展。日本食品機械工業会の主催で毎年開かれ、今年は過去最多の1025社が出展し、6万7000人以上が来場した。前回に引き続き、日伝、山善、YUASAら機械工具商社が出展した。

各社共通してターゲットとしていたのが検査工程の自動化だ。「混合や充填など食品製造の中心領域は自動化が進み、参入障壁は高い。検査工程は自動化が難しく、人で対応することが多かった。しかし、人手不足が加速し、検査工程を効率化したいという声が強くなっている」(山善の棚田徹志産業ソリューション事業部TFS営業部長)。

こうした需要をにらみ、日伝はAIや汎用カメラを搭載した6面外観検査装置を展示。ワークの6面を搬送中に画像検査し、可否判定ができる。特長はユーザーのニーズに合わせた最適な装置設計ができること。「商品パッケージなど外観を検査したい要望は多いが、全て高額なAIカメラが必要ではない。要望やコストに合わせて、最適な装置設計が可能」(日伝営業推進部マーケティンググループの鈴木孝英専門課長)。また「電気やメカ、制御などに長けた人材がいるため、要件定義、費用試算、方向性決定を1社で担えるのが強み」という。

搬送中に6面の外観を一度で検査できる装置(日伝)

山善もAIを活用した複数の検査工程の自動化を提案した。1個包装の「化粧箱」をAIカメラで、一つのラインで化粧箱の6面を同時に検査できる装置を展示した。ほかにも、AIを活用した全周外観検査装置を出展した。同装置は特殊なレンズとAIを使い、従来はカメラ4台が必要だったラベルの全周検査や円筒検査、ゴム栓浮き検査などをカメラ1台でできる。また、今回、スタートアップのハクオウロボティクス(東京都荒川区)が開発した無人搬送フォークリフト(AGF)の新製品を発表した。シンプルな構造で、価格も1000万円以下に抑え「AGFは高価で、センサが多いため停止しやすい」(棚田部長)という課題を解決した。

AIを使い化粧箱などを6面同時に検査できる(山善)

YUASAもAIを活用した検査の自動化を展示した。新開発の「AIアンケーサーシステム」はAIカメラと協働ロボットを使い、従来の画像処理では難しかった空き瓶の取り出し作業を自動化できる。同装置は「ロボットアームがビンを回転させることで、内部洗浄も同時にできる」(YUASAフードテック推進部織田祥輝氏)という。このほかにも、AIやカメラを活用し、飲料の異物検査やビン傷検査が自動化できる装置など、飲料メーカーの生産ライン全体の自動化を提案した。

空き瓶の取り出し作業と洗浄を自動化できるシステム(YUASA) 

日本産機2026年6月20日号

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