ここ数年、国内の自動車産業は電気自動車(EV)の需要鈍化やトランプ米政権の関税政策で次の一手が見えづらく、難しい局面が続く。2026年はHV関連を中心に少しずつ回復する予測もあり、自動車産業の設備投資が期待される。ただ、 […]
カブト工業「先端取替式のパイオニア」【特集:〜自動車産業〜提案したい技術はこれだ!】
「先端取替式回転センター」

「当社の回転センターの先端は、簡単に抜けると同時に、抜けにくいという特色を持つ」と語るのは片原勇社長。1964年に誕生した『先端取替式回転センター』は半世紀以上の歴史を持ち、二輪や四輪などの部品加工で広く採用されている。開発のきっかけは円筒研削盤で部品加工を手掛けていた当時、両センター(固定式)で加工すると摩耗が激しいためセンターの交換頻度が多く、段取りや位置決めの手間を省きたいと考えた。
誕生したのが現在の主力製品『先端取替式(センターヘッド取替式)』だ。回転センターの本体はそのままに、先端部分だけ簡単に取替可能で交換時間を大幅に削減。「交換時間は最短で5秒」(片原社長)と話す。
簡単に取替可能というのは精度が出ないのではと思われがちだが、「特許が切れて30年以上経つ現在も取替式は当社のみ製造している」(片原社長)。それを実現させているのが『カブトテーパー』と呼ばれる独自のテーパー角。当時から現在まで変わらぬ門外不出のノウハウで「抜けやすい」「抜けにくい」という相反することを絶妙のバランスで確立した。品質管理にもこだわり、常時2~3名で検査し、振れ精度や真円度は全数検査を行う徹底ぶり。材質・硬度・面粗さも1~2μm精度という高精度を実現。センターヘッドのラインアップはM.T.2・3・4用は26種、M.T.5は24種あり、全種類在庫を揃えている。
昨今は自動化と共に、変種変量生産のニーズも高まり、異なるワークを交換する頻度が高まると先端取替式回転センターの特色を活かせる。「これは当社にとって追い風」とし、センター本体1本にワークに応じてヘッドの交換で工程集約や多種多様なワークに対応。

また、中国の「超硬材料関連品目」の輸出規制に伴い超硬製品の価格高騰など不安要素が表面化。センターヘッドも超硬付きがあり、影響が懸念されている。そこで、超硬の代替提案として焼入鋼に各種コーティングを施した特殊対応品を強化。高精度かつ安定供給が可能で、片原社長は「超硬に比べ軽量で割れにくく、内部破壊の懸念も少ない。需要が高まれば標準化も視野に入れる」とし、今後はコーティングに関する研究開発にも注力する。
日本産機新聞2026年2月5日号
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