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【商社トップインタビュー】大喜産業 森口 博之社長「ロボット受注を本格化」
コロナ禍によるデジタル活用の加速から始まり、半導体をはじめとしたモノ不足や素材の高騰、混乱が続くウクライナ情勢などの諸問題は収束の兆しが見えず、先行きの見通しはますます難しくなっていく。さらにカーボンニュートラル(CN)やSDGsといった社会課題への対応も求められており、経営環境の変化はまだまだ続くだろう。それらの変化の中で、機械工具卸商社は何を重視し、どのように対応していくのか。今年注力することについて、15社に聞いた。

食品や物流へAMRを
前期を振り返って。
昨年度の後半から受注も増え、予想以上に売上を伸ばすことができた。また、コロナ禍で自動化・省人化ニーズが顕在化し、AMRである「MiR」の引き合いも増えている。
この2年間、展示会などPR活動を強化してきたことが実りつつある。
今期の取り組みは。
「搬送ロボット」あるいは「MiR」といえば『大喜産業』。そのイメージが定着してきたと思う。今期はさらに歩みを進め、本格的に受注に取り組む。先日のロボットテクノロジージャパン展でも多数の来場者がブースに訪れ、具体的なロボット案件の話を頂いている。そうした案件に対応し、取り組むことが今期の大きなテーマになる。
受注につなげるには。
以前からロボット事業推進プロジェクトを作り、知識の向上を図ってきた。今はロボット専任チームのみならず、各部署に豊富なロボット知識を持つ人材が育っている。まずは全国の営業担当がユーザーへヒアリングし、そこから搬送デモや検証を行い、最適なロボットシステムを提案する。そのために物流センターの高美DC(大阪府八尾市)にAMRの台車牽引や大型搬送のテストラボを開設した。
重点を置く市場は。
注力しているのは食品や半導体業界と物流業界。当社も日本食品機械工業会に加盟し、「FOOMA JAPAN」に出展した。食品工場では商品の搬送が課題で、AMR導入も検討材料に入っている。また、人不足の物流業界はパレタイジングやデパレタイジングの自動化が進んでおり、搬送ロボットと組み合わせるニーズが増えてきた。荷積みされたカゴ車をAMRで牽引し、自動搬送するケースも出てくるだろう。
販売店の役割は。
ロボット受注を本格化するには販売店やSlerとの関係強化は必須だ。当社も、ロボット提案を強化する販売店とのパートナーシップ構築を図っていく考えだ。
日本産機新聞 2022年7月20日
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