2026年11月8日(日)

京セラ 後藤田  祥二副本部長「無線式センシングツールを開発」【特集:メーカートップインタビュー】

加工課題の早期発見に

機械工具事業本部 後藤田  祥二副本部長

昨年を振り返って。

国内は自動車や半導体産業が低迷したが、営業支援ツールで営業プロセスの見える化・共有化を進め、細かな案件も丁寧に取り組んだ結果、一昨年と変わらぬ水準を確保できた。今期は新しいツールで需要開拓を図る。

今年注力することは。

競争力のある工具の新製品投入に加え、「モノ×コト売り」をテーマに、デジタルソリューションを拡充する。今年は、製造現場の強化に不可欠な「可視化・監視・分析」を実現する革新的なセンシングソリューション「VIMOA(ヴィモア)」のサービスを開始する。

VIMOAは、工作機械内に無線式センシングツールを取り付け、先端の加速度センサ(3軸)で加工時の振動をPCでリアルタイムに計測し、振幅や重心、FFT解析などデータ分析で突発的に発生した加工課題を早期発見・解決に導くツールだ。これまで加工課題の解決はカン・コツによる経験値や属人化が課題だったが、データ化(見える化)で立ち上げ時などネック工程の早期発見、迅速な解決が可能になる。

他社製との違いは。

着脱が簡単なマグネット式で様々な工作機械に対応し、既存機への後付けも可能。さらに、京セラ独自の通信技術を活かし、測定レンジは±100G、サンプリング周波数は22kHzと非常に高く、膨大な情報量を取得できることも大きな違いだ。すでに様々なユーザーでテストを行い、3カ月かかっていた立ち上げを1カ月に短縮した事例や、刃具寿命を2~3割向上した事例もある。

今後の販売戦略は。

月1日からレンタルサービスを開始する。レンタル期間は、14日間(9万円)と30日間(16万円)から選択できる。今後はメカトロテックジャパンや代理店・販売店を通じてユーザーに提案する。来春には監視AIを活用したモニタリングプランも発表する予定で、5年後に売上50億円を目標に、加工不良ゼロの世界を作っていきたい。

日本産機新聞2025年8月20日号

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