2026年9月25日(金)

需要底堅く、回復進む −機械工具関連団体21年見通し−

 新型コロナウイルスの影響で2度目の緊急事態宣言で始まった2021年。こうした不透明感が漂う中、機械工具関連の3団体が21年の見通しを発表した。昨年10年ぶりに一兆円を下回った工作機械は3割増の1兆2000億円を見込む。ロボットは4%増の8840億円、測定は12%増900億円と予想した。コロナ感染の拡大や米中対立など不安要素はあるものの、人手不足による自動化投資の需要は底堅く、IoT、5G向けの半導体の需要は旺盛で、自動車の回復を期待する声も多い。

半導体好調、車に期待

コロナで不透明感も

外需、半導体がけん引 3割増1兆2000億

 日本工作機械工業会は、21年の受注額見通しを20年比(推定)33.2%増の1兆2000億円とした。中国の好況が継続するほか、その他の国や地域でも景気改善が期待されるとみる。半導体製造装置関連需要が高い水準で推移し、自動車関連需要も回復が進むと見通す。

 20年の受注総額はコロナウイルスの感染拡大や米中対立の激化などによって、10年以来10年ぶりに1兆円を下回った。一方で、足元では中国を中心に持ち直しの動きが続いており、同工業会は「(21年は)月を追うごとに、水準が上がっていくのではないか」とみる。

 飯村幸生会長は、「新型コロナや各国対立による通商や安全保障面の不安が引き続き足かせとなる可能性がある」と先行きを懸念するが、「中国では幅広い業種での好況が継続するほか、新政権による経済政策の効果が期待される日本や米国をはじめ、欧州やインドなどでも景気改善が進むと思う」としている。

ロボ、自動化投資底堅く 4%増の8840億円

 日本ロボット工業会は21年の受注額を対前年比4%増となる8840億円と見通した。生産額も同5.6%増の8220億円と2年連続で増加を見込む。近年のピークだった18年の9620億円の受注額には届かないものの、高い水準を維持すると予想した。

 人手不足を背景に底堅い自動化投資に加え、ロボットの利活用の領域が広がっているためだ。小笠原会長は「緩やかな景気回復と共に、底堅い自動化投資が続く」とみる。さらに「感染防止対策上で新たなロボットニーズも生まれている」とした。

 20年は米中摩擦やコロナ禍の影響があったものの、夏以降は中国の自動化投資が底堅く推移。受注額で19年比4.7%増の8500億円、生産額では前年並みの7790億円に落ち着きそうだ。日本精密測定機器工業会は、21年の販売額見通しを20年比(推定)12.5%増の900億円とした。同工業会は「先行指標である工作機械受注が底打ち、製造現場に不可欠な測定機器も昨年より需要が減ることはないだろう」とみる。

 吉田均会長は、「計測機器の需要の大きい自動車産業の生産が本格的に戻りつつあり、今年は力強い回復を期待している」としている。 

日本産機新聞 2021年1月20日

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