2025年5月24日(土)

年頭所感 –日本機械工具工業会 会長 石川 則男–

前を向く1年の始まり

 昨年令和2年は新型コロナウイルスの感染拡大に世界経済が翻弄された記録、記憶に残る1年となりました。機械工具業界は昨年4月以降、需要が激減し、当工業会(JTA)の1月から9月までの累計生産金額も2763億円で対前年同期比では73%まで下がりました。

 しかしながら9月後半からは世界経済の回復、特に中国の自動車産業が回復したこともあり、需要は増加してきた中で新年を迎えることが出来たのは大変喜ばしいことです。米国ではバイデン氏が新大統領に就任する見通しで、分断された世界の修復に努めるとともに、温暖化ガスの削減対策に大きく舵を切ることが確実視されていることから、エネルギー政策の見直しとともに自動車産業の電動化推進が予想されます。JTAもそれに対応した活動を行うことが必須となることでしょう。自動車のパワートレインの変更に伴いあらゆる分野でのシェアに変化が見られています。JTAは世界の切削工具の生産シェア19%(2018年推定※WCTC2019プレゼンより)をさらに伸ばすべく技術力を磨きたいと思います。

 さて、令和3年は1年遅れの東京オリンピックの年です。5G時代の幕開けを飾る素晴らしいオリンピックになることが期待されます。どんな形で進むのか、新しい時代の象徴になりそうです。「NEW NORMAL」の1年から「前を向く1年」が始まりました。JTAも会員の皆様とともに前を向いて運営してまいります。

日本産機新聞 2021年1月5日

[ 日本産機新聞 ][ 特集 ] カテゴリの関連記事

方針浸透させ、組織を動かす【現場考】

貫く姿勢 上にも下にも 中間管理職について考える「現場考」。そもそも中間管理職が期待されていることは何なのだろうか。メーカーや商社の経営者に尋ねた。多くの経営者が答えたのは、「担当する組織に会社の方針を浸透させ、それに基 […]

シグマー技研 フィルム巻き作業の半自動・省人化に「ぺらんぺRUN」

シグマー技研 フィルム巻き作業の半自動・省人化に「ぺらんぺRUN」

ギアモーターや減速機のシグマー技研(三重県員弁郡東員町、0594・76・1231)は、トラックなどで運ぶ荷物へのフィルム巻き作業を半自動化、省人化できるストレッチフィルム包装機シリーズに低床タイプの「ぺらんぺRUN」を販 […]

ミスミグループ本社 自販機で間接資材の調達時間7割減

ミスミグループ本社 自販機で間接資材の調達時間7割減

ミスミグループ本社は4月から、自動販売機による間接材の調達コストを削減するサービスを開始した。ユーザーの工場に自動販売機を設置し、発注頻度の高い商品を中心に販売する。発注や在庫の手間、不正な商品の購入防止につなげる。間接 […]

トピックス

関連サイト