2024年3月28日(木)

公平と評価と思いやり 人の振り見てわが振り直せ −仕事考–

この会社で働いて良かった

社員には「この会社で働きたい」「この会社で頑張りたい」と思って欲しい。但し、権利ばかりを主張し義務を果たさない社員は願い下げたい。

「この会社で働きたい」と思ってくれるには、会社への信頼が必要だ。「頑張って成果を出せば、会社は報いてくれる」「会社は道理に反することをしない」…といった信頼。

会社は「社員を守る」という覚悟が必要になる。その前提として、社員には公平でなければならない。公平は平等とは異なる。能力や成果に応じて評価をすることが公平であり、皆一律に報酬を支払う事はない。成果主義と年功序列の使い分けは、各企業で異なる。ダイバーシティや同一労働同一賃金が注目され、ますます公平さが求められる。

高齢者の活用も叫ばれている。当社は、先代から「60歳を過ぎても、出社できる間は希望に応じて勤務可能」という少し変わった方法を導入している。賛否両論あるが、途中入社で知識も経験も無い私にとっては、ベテランの意見やサポートはこの上なくありがたい。基礎がしっかりしていて、相談相手として心強い。若い人がリーダー役になり、ベテランが補佐すれば、組織は上手く動くはずだ。ベテランは若い頃のようには動けないかもしれないが、尊重の心は忘れてはいけない。

「会社をチーム」と考えた場合、女性社員はもちろん、関連会社の人も同じチームの一員。ところが、周りの社員や関連の人達に目配りできない社員がいる。本人は仕事一筋。土日も時間もお構いなく、企業にとっては、キチンとした仕事をしてくれればこの上ない有難い社員になるが、自分の都合を押しつけたり、意に添わないと言葉や目付きが物を言い、それが相手に伝わる。一緒に働きたくなくなる瞬間である。

会社は色々な考え方をもつ人たちの集りだ。周囲の人の気持ちや立場、環境を思う心、思いやる気持ちが大切なのは当たり前。それが次工程へ仕事を渡す時の配慮にも繋がり、仕事の効率アップと成果拡大に貢献する。「人の振り見てわが振り直せ」を一考したい。

日本産機新聞 2020年12月20日

[ コラム ][ 仕事考 ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

【連載企画:イノフィス、次なる戦略②】折原  大吾社長インタビュー
作業や業界に特化した製品開発

イノフィス(東京都新宿区)は今年8月、腰補助用装着型アシストスーツ「マッスルスーツ」の新しいモデル「GS-BACK」を発売した。既存モデルの「Every」に比べ、軽量で動きやすく、これまで以上に幅広い現場での活用が期待さ […]

TONE 本社を河内長野工場に移転

TONEは、本社を同社最大拠点である河内長野工場に統合、移転した。9月26日から業務を開始した。 今回の統合により、開発、製造、営業企画、品質保証、管理の各部門と経営を一体化。部門間のコミュニケーション向上を図り、一層綿 […]

エヌティーツール 福岡県筑紫野市に九州事務所を開設

ツーリングメーカーのエヌティーツール(愛知県高浜市、0566-54-0101)は福岡県筑紫野市に九州事務所を開設し、九州地域での迅速かつ細やかなサービスを提供することで顧客の課題解決に応えていく。住所は福岡県筑紫野市原田 […]

トピックス

関連サイト