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新たなロボの自動化技術、続々
MECT2019 総集編
メカトロテックジャパン2019はまさに時代が自動化を求めているといっても過言ではなかった。展示されたロボットの台数は約120台。出展者数が477社・団体と考えれば、4社に1台はロボットまたはロボットを使った自動化を披露していたことになる。これまでの材料の投入やワークの脱着のみならず、ロボットを使って自動化できる適用範囲が確実に広がっている。また、なるべく現場のオペレータの負担を軽減させるような新しい加工提案やシステムが増加してきた。
自動化
機械とロボット一体化
立ち上げ簡素化を実現
自動化・省人化ニーズに応えるため、ロボットを活用した技術で溢れた今回のMECT。工作機械メーカーもただロボットを活用するだけでなく、ユーザーの利便性を考え、工作機械とロボットを一体化した製品なども増えてきた。

オークマはNC旋盤とロボットを融合させた次世代ロボットシステムを披露し、設置や操作も簡単で専門スキルがなくても自動化セルを簡単に実現。ブラザー工業は同社マシニングセンタSPEEDIO専用の4軸ロボットを披露。機能をワークの脱着に特化することで、複雑なティーチングなどを排し、短期間での立ち上げを可能に。トーヨーエイテックはロボットを内蔵した立形内面研削盤を出品。内蔵したロボットによる砥石やワーク交換の自動化を図った。また、エンシュウは搬送装置を内蔵したマシニングセンタを初披露。マシニングセンタの移動軸の動きに連動して搬送アームが左右に移動し、ロボット無しの内蔵型搬送を実現。

ヤマザキマザックはロボットとワークストッカーを一体化させ、NC旋盤のワーク交換の自動化・省力化を提案。中小企業の技術者不足に応え、同社のNC装置でロボットの動きを自動設定できる。また、シチズンマシナリーはCNC自動旋盤「L20」に初めてATCを搭載。自動盤の量産性に特化しつつ、投入する材料を摩擦結合でつなげながら送るなど廃材の削減も提案した。


現在の工作機械は5軸加工機や複合加工機が主流になり、ATCやロボット、搬送装置などを駆使して自動化や省力化を図ることは可能になってきた。だが、いくら自動化を進展させても生産されるものが不良品であっては意味がない。24時間自動化を図って、その後ワークを確認すると不良の山だったというケースは多々ある。それを解決するには自動化を図る前に加工工具やホルダなどの確認が重要だ。DMG森精機はハイマージャパンのツールプリセッタやバランサーを使って加工を行う前の工具のセッティングの重要性を訴えた。

さらに、ツーリングメーカーのエヌティーツールはツールプリセッティングの自動化を提案。ロボットによる自動着脱やIDチップを使ったホルダの識別など一連の流れを自動化した形を披露した。牧野フライス製作所は牧野フライス精機と共同で常に最適な工具を供給することをテーマにしつつ、その一連の流れをロボットやAGVなどを使って自動化した世界観を披露。
「ロボットによるジグ交換を簡単に」をコンセプトにしたのはコスメック。サイドアプローチ式パレットグリッパで、従来方式ではジグ上面からのアプローチだったのをジグ側面でクランプするため、ジグ収納の省スペース化にもつながる。
(次回新技術について/11月29日更新)
日本産機新聞 2019年11月20日
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