2024年10月7日(月)

ボリューム市場開拓
大阪工機 柳川 重昌社長

この人に聞く2017

 大阪工機が今年10月、初の自社ブランド商品として発売した防振エンドミル「NEW CENTURY」。有力切削工具メーカーがひしめき合う日本市場でどのように販売を伸ばすのか。柳川重昌社長に商品開発の背景や販売戦略を聞いた。

自社ブランドのエンドミル
販売店に利益もたらす

大阪工機 柳川重昌社長ーなぜ自社ブランドのエンドミルを。
 「NEW CENTURYは不等分割不等リードのエンドミル。他メーカーと比べて大幅に価格が安く、金属加工のボリュームゾーン市場を狙うものだ。かねてから販売店から要望があった。その一方で当社の商品で取り扱いの少ない分野でもあり、商品化した」。

ー加工能力は。
 「荒加工や中仕上げ用として極めて品質の高い加工ができる。当社のテクニカルセンター(大阪府東大阪市)で加工テストを重ね、実証済み。刃やシャンクはユーザーの要望に合うよう当社の考えた仕様にしてある工具メーカーにつくってもらった」。

ーどのように販売を伸ばしますか。
 「荒・中仕上げ用は金属加工で広く使われ、使用量が多い。しかしユーザーは市販品をオーバースペックと感じていたり、販売店は利益が薄くなる価格競争に疲弊していたりする。NEW CENTURYの特長は高品質と低価格。ユーザーの要望に応え、一方で販売店は価格競争をしても利益を出せる。この両輪で拡販につなげたい」。

ー販売目標は。
 「現在の商品展開は防振エンドミルの9種類。まずこれらで月の販売2000万円を目指す。今後はドリルやタップ、リーマ、ツーリングなども手掛け、月5000万円、そして3年後にはNEW CENTURYシリーズで年間売上高30億円に伸ばす計画だ」。

ーEV化による需要減少が懸念されるなど切削工具を取り巻く環境が変化しています。
 「エンジンや足回り部品の加工用工具の需要は確かに減るかもしれない。しかし車載用の電池や制御機器の加工用は増えるはず。今後はそうした外部環境の変化にも柔軟に対応して商品展開を広げていきたい」。

日本産機新聞 平成29年(2017年)12月20日号

【連載企画:イノフィス、次なる戦略②】折原  大吾社長インタビュー
作業や業界に特化した製品開発

イノフィス(東京都新宿区)は今年8月、腰補助用装着型アシストスーツ「マッスルスーツ」の新しいモデル「GS-BACK」を発売した。既存モデルの「Every」に比べ、軽量で動きやすく、これまで以上に幅広い現場での活用が期待さ […]

TONE 本社を河内長野工場に移転

TONEは、本社を同社最大拠点である河内長野工場に統合、移転した。9月26日から業務を開始した。 今回の統合により、開発、製造、営業企画、品質保証、管理の各部門と経営を一体化。部門間のコミュニケーション向上を図り、一層綿 […]

エヌティーツール 福岡県筑紫野市に九州事務所を開設

ツーリングメーカーのエヌティーツール(愛知県高浜市、0566-54-0101)は福岡県筑紫野市に九州事務所を開設し、九州地域での迅速かつ細やかなサービスを提供することで顧客の課題解決に応えていく。住所は福岡県筑紫野市原田 […]

トピックス

関連サイト