2026年8月3日(月)

長谷川工業の1日100台売れる脚立「脚軽」
長谷川義高副社長に聞く ヒットのカギ

長谷川工業 長谷川義高副社長
長谷川工業 長谷川義高副社長

ヒットのカギは「ありそうでなかった」

長谷川工業の「脚軽」
脚軽
 長谷川工業が2012年末に発売した、軽くて丈夫な脚立「脚軽(あしがる)」シリーズが4年半で16万台の販売を記録した。1日100台以上売れた計算となり、今も売れ続けている。ベストセラーになった理由は何か。開発を主導した長谷川義高副社長に聞いた。

―開発に至った経緯は。
 「元々『軽くて丈夫な脚立が欲しい』という声は多かった。一方で、安全性を追求すると重くなるという課題もあった。その意識を変え、シンプルに顧客の声に応えようと試みたのがきっかけ」。

―3割の軽量化に成功しました。
 「脚立ははしごとしても使えるのが当たり前だったが、調査すると10回に1回程度しか、はしごとして使用していないこともわかった。ならば、軽さを求めるために脚立のみでいこうと判断した。引き算の開発といえるかもしれない」。

―黒色も出すなどデザインや商品名も独創的です。
 「デザインにはこだわった。なぜなら手にとってもらわないと良さが伝えられないから。もちろん、デザインには機能性も含まれる。人が触れる部分は全てRがついており、服が引っかからず、片手で畳めるようワンタッチバーも採用した」。
 「商品名もこだわった。職人さんに誇りを持って使ってもらえるようなカッコいい名前にした」。

―ここまでヒットしたのはなぜでしょう。
 「ヒットのカギは『ありそうでなかったもの』だと思う。脚軽はまさに軽くて丈夫というありそうでなかったから売れたと思う。脚軽だけの製品発表会も開催し、露出を高めるため、販売店にのぼりを置いてもらう『脚軽ショップ』も設置した。職人が聞く時間帯にラジオCMの出稿なども奏功したと思う」。

―デザインを強化するメーカーが増えています。
 「当社に『魅せる脚立』というコンセプトの製品で『ルカーノ』がある。これは、椅子などの代用ではなく、安全のために脚立を使ってもらいたいからデザインを重視した。デザインは見栄えのように思われているが、結局は問題解決だと思う」。

―今後については。
 「当社のコンセプトは安心安全な商品づくり。性能とデザインを付加し、誰がみても『ハセガワらしい』とわかるものをつくっていきたい」。

日本産機新聞 平成29年(2017年)6月25日号

[ インタビュー ][ メーカー ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

「わかりません」は悪くない【現場考】

相互の理解を深める好機 入社以来40年にわたり、工場の自動化に携わってきた生産技術者にエンジニアリング会社を選ぶ際の極意を聞いた。「自社でどうしていいか分からない難しい技術を相談した際に『(前向きに検討していてもできるか […]

半導体装置部品、26年度の需要予測を6兆5502億円に上方修正

半導体製造装置の部品メーカーが生産力を高めるため設備投資を強化している。増産を計画している装置メーカーの要望に応えるためだ。半導体需要が増えるなか、装置生産はこれからも右肩上がりで増える。工作機械メーカーは生産性を高め、 […]

monolyst  「AIマスタマッチ」機能で品番・表記揺れを自動照合

monolyst 「AIマスタマッチ」機能で品番・表記揺れを自動照合

機械工具向けAIセールスプラットフォーム「monolyst(モノリスト)」を手掛けるmonolyst(東京都渋谷区、03・6683・4068)はこのほど、AIマスタマッチ機能を拡張した。メーカーと自社で異なる管理品番や品 […]

トピックス

関連サイト