2025年5月22日(木)

三菱日立ツール
異形工具 シリーズ拡充

5軸加工の新機軸

GP1T形
GP1T形
 
GS4TN形
GS4TN形

GF2T 形
GF2T 形
 三菱日立ツールはこのほど、5軸加工に適した異形工具シリーズ「GALLEA(ガレア)」に、小径加工に対応するソリッド工具や、隅部が加工できる刃先交換式工具などを追加した。シリーズを拡充し、今まで異形工具ではできなかった加工が可能となり、加工提案の幅を広げていく。

 異形工具は、工具径よりも大きいR(アール)を外周面につけバレル(たる)のように見える工具や、底面が凸レンズのような形状の工具など従来の工具形状とは異なる工具の総称。加工ピッチが大きくとれ、加工時間の短縮や、加工面品位の向上などが可能。とくに5軸加工でその効果を発揮する。

 同社は昨年、刃先交換式異形工具シリーズとして、立壁の高効率加工が可能な「GF1形」と、なだらかな平面と壁を1本で加工できる「GP1LB形」を発売した。2製品とも工具径が大きく、隅部や細かい形状の加工ができなかった。

 今年3月に発売した「GP1T形」は、外周面のバレル形状をテーパー状にし、先端部をボール形状とした。2種類の切れ刃によって、工具交換せずに隅部とその隣接面を加工でき、加工段差を抑えることができる。

 また、同シリーズでは初となるソリッド工具「GS4TN形」も発売した。最小外径2.5㎜と小径加工が可能となった。加えて、強ねじれ刃を採用し、より面品位の高い加工ができるほか、工具寿命も向上する。

 そのほか、工具径35㎜、40㎜と大径加工に対応した2コーナー仕様の「GF2T形」も発売し、異形工具での加工領域を拡大した。坂本靖技術本部長は、「今回の3製品によって、一通りの加工要求はカバーできる。ただ、Rや角度、サイズの組み合わせは多種多様。今後もニーズに合わせて、製品ラインナップを充実させていきたい」。

日本産機新聞 平成29年(2017年)4月25日号

[ 切削工具 ][ 日本産機新聞 ][ 製品 ] カテゴリの関連記事

シグマー技研 フィルム巻き作業の半自動・省人化に「ぺらんぺRUN」

シグマー技研 フィルム巻き作業の半自動・省人化に「ぺらんぺRUN」

ギアモーターや減速機のシグマー技研(三重県員弁郡東員町、0594・76・1231)は、トラックなどで運ぶ荷物へのフィルム巻き作業を半自動化、省人化できるストレッチフィルム包装機シリーズに低床タイプの「ぺらんぺRUN」を販 […]

ミスミグループ本社 自販機で間接資材の調達時間7割減

ミスミグループ本社 自販機で間接資材の調達時間7割減

ミスミグループ本社は4月から、自動販売機による間接材の調達コストを削減するサービスを開始した。ユーザーの工場に自動販売機を設置し、発注頻度の高い商品を中心に販売する。発注や在庫の手間、不正な商品の購入防止につなげる。間接 […]

エバオン、サンコーインダストリー、トラスコ中山の取り組みに迫る【特集:商社の物流戦略】

物流強化に動く卸商社 卸商社の機能として昔から言われる「人・モノ・金・情報」。中でも、近年は「モノ」である物流機能の強化に動く卸商社が増えている。 背景の一つには顕在化してきた「物流2024年問題」がある。いまや配送業者 […]

トピックス

関連サイト