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機械工具上場商社2026年4-6月決算 全社が増収、半導体装置向け設備・工具の需要拡大
5社が業績予想を上方修正
機械工具上場商社の2026年4‐6月期決算は、全社が増収だった(トラスコ中山、ユニソルホールディングス、MonotaROは1‐6月期、NaITOは2‐4月期)。半導体製造装置向けの設備や工具需要が好調だった。超硬工具の値上げに伴う駆け込み需要も業績を押し上げた。需要増加は想定を上回り、5社が通期の業績予想を上方修正した。

半導体製造装置は需要が増えている。世界の半導体市場が成長し、AIサーバー向け半導体などの設備投資が急拡大しているためだ。日本半導体製造装置協会はこのほど2026年度の販売額予測を前年度比26%増の6兆5502億円と発表。年初の予想から1兆498億円上方修正した。
半導体製造装置の部品は耐熱性や耐薬品性に優れたアルミやステンレス、セラミックスなどが用いられ、5軸加工機や複合加工機などで加工する。可動部には空圧・制御機器など機械要素部品が組み込まれる。装置需要の増加でこうした設備や工具、機器の需要が増えた。
山善は装置部品加工メーカー向けの工作機械が好調で、生産財関連事業の売上高は前年同期比21・5%増の940億7800万円だった。日伝は機械要素部品が堅調に推移し、売上高は同19・8%増の398億6400万円となった。
半導体製造装置の生産拠点は東北や関東、九州などに集積しているが、装置部品メーカーは全国各地にあり産業のすそ野も広い。YUASAやユニソルHD、杉本商事、鳥羽洋行など多くの商社が旺盛な設備や工具需要を取り込み、業績を伸ばした。
超硬工具の値上げに伴う駆け込み需要もあった。原料であるタングステンを、世界生産の80%を占める中国がデュアルユース(軍民両用)品として輸出規制したことで需給が逼迫。中間原料のパラタングステン酸アンモニウム(APT)は年初から高騰した。
上昇を続けるAPT価格に対し超硬工具メーカーは生産の最適化やコスト削減などに取り組むものの、内部努力だけで高騰分を吸収しきれないと判断した。各社は昨年末から今年6月にかけて、超硬工具の値上げを相次いで打ち出した。
この値上げに伴い、駆け込みの注文が急増した。NaITOは売上高が前年同期比18・7%増の131億1000億円となった。Cominixは切削工具事業の売上高が同41・1%増の56億6300万円だった。需要を確実に取り込み、売上を伸ばした。
インターネット販売の2社も好調だった。なかでもミスミグループ本社はデータセンターや半導体関連向けの需要を開拓し売上高は同32・3%増の1314億4000万円と伸ばした。こうした大幅な業績回復は想定を上回り、山善、トラスコ中山、日伝、Cominix、ミスミグループ本社が通期業績予想を上方修正した。
日本産機新聞2026年9月5日号
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