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2020年度売上163億円
欧・中など海外受注けん引
受注は16 年上期を100とした場合、20 年上期が77 だったのに対し、20 年下期は97 と持ち直した。21 年上期は105と新型コロナウイルス感染拡大前の水準まで回復すると見通す。
特に海外受注が年々増加しており、16 年上期に44 %だった海外比率が、21 年上期には55 %に拡大した。中でも欧州が45 %、中国が26 %を占め、海外需要をけん引する。製品別売上構成では超硬エンドミルが44 %、インサートが35 %、超硬ドリルが8%を占めた。
21 年度は、「顧客価値創造」をテーマとして、ユーザーの課題に合わせた提案営業を展開していく。以前から進める製造工程全体を視野に入れたトータルでの提案活動を強化していく他、技術セミナーを開く。後藤理営業本部長は「切削工具や周辺機器の入門セミナーや、金型の種類別の加工法についてなど、複数回に分けて継続的に開催していく」と話した。
その他、デジタルデータへの対応、活用を進めていく考えも示した。欧州を中心に取り組みを進める「TAR(テクニカルアプリケーションレポート)」では、過去の提案営業の実績データを蓄積し、営業担当で共有しており、今後はこうしたデータをグローバルに展開していく。また、「ISO13399」に代表される切削工具のデジタルデータへの対応にも取り組む。
今年4月には営業組織を変更した。これまで東部・中部・西部の3ブロックに分けていた国内営業組織を東日本・西日本の2つに改編し、決裁、判断の迅速化を狙う。さらに、国内営業部直轄組織として業務サポートグループを新設した。BCP対応の確立や営業業務の効率化を図っていく。
鶴巻社長がメッセージ「より深く結びつきたい」
今年4月に社長に就任した鶴巻二三男社長が登壇。「一変した世の中でコミュニケーションに対しての試行錯誤が続く中、以前から人を大切に、人間関係を基軸に考えている当社の姿勢は変わらず、より皆さまと深く結びついていきたい」とあいさつした。これまでの経営理念や行動規範を変えることなく踏襲し、顧客と会話しながら様々な取り組みを進めていく姿勢を示した。
日本産機新聞 2021年7月5日
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