2026年6月1日(月)

【Innovation!】運搬機器

クランプやチェーンブロック、ホイストなどの運搬機器は重い荷物の安全な移動や適切な保管に不可欠で、モノづくりのさまざまな現場で活躍している。誰でも簡単に扱える製品、作業時間短縮や負担軽減につながる製品、安全性向上に貢献する製品など、技術革新は進み運搬機器は進化し続けている。メーカー各社が日々開発に注力する中、新たな機能を搭載した最新の運搬機器を紹介する。

イーグルクランプ 鉄鋼用縦つり無傷クランプ「NECⅡ型」

軽量・ワンタッチ操作で作業性アップ

鋼板への当たり面がフラットな押え金と大型のクサビにより、クランプ傷をつけずに吊り荷をガッチリ掴み、吊り上げや運搬、反転作業ができる。軽量・ワンタッチ操作で扱うことができ、普通鋼板から高張力鋼板、ステンレスのほか、特殊鋼板の吊り上げが可能。

主な特長は①歯の無い平面で掴むためクランプに傷がつかない=クランプ傷の手直し不要②ワンタッチレバー搭載により、レバーを入れるだけでクサビを締め付けられる③万が一の脱落を防止するストッパーカム機構④取り付けの不具合やクランプの異常を知らせる危険ラインマーク—など豊富な機能を有する。

既存製品の「無傷クランプNE型」の軽量化・使いやすさ・コンパクト化を目標に開発した。

キトー「キトーエクセルER2K形」

無線操作式の進化モデル

同社の電気チェーンブロック「ER2形」で培った安全性と耐久性を継承しつつ、進化した制御技術を搭載した無線操作式モデル。

高性能インバータを採用し、横行・走行時の荷振れを大幅に抑制。起動・停止時の揺れを素早く収束させることで、荷振れによる危険や位置決め時の待ち時間を削減。経験の浅い作業者でも安定した操作が可能となり、作業者の安全確保と作業の均一化に貢献する。

モニター付き無線送信機を標準で装備し、つり荷の荷重レベルを4段階で表示。重さの目安を直感的に把握できる。さらに、手元で各種設定の変更が可能。稼働状況も表示されるため、高所作業を行うことなく、点検の目安を把握できる。トラブル原因の特定や機体識別を容易にし、復旧作業の迅速化を実現する。

スリーエッチ「ビームクランプBCNシリーズ」

小型軽量でスペースを有効活用

「ビームクランプBCNシリーズ」はH型鋼やI型鋼に取り付け、ホイストや滑車など荷役器具との連結箇所を設けることができる。片手で持てる小型軽量サイズで誰でも扱うことができ、簡単に設置可能。「BCN800」と「BCN1600」の2種類をラインアップした。

万力のように締め付けるだけなので、簡単に設置できる。締め付けハンドルは引っ張ると角度を変えることができ、邪魔にならない角度へ自由に調整できる。取り外しも可能。ビームから連結部分までの距離が短いので吊り上げるストロークも増え、縦に長いサイズも吊り上げやすい。

建設現場や工場、倉庫などでの荷役作業で活躍する。従来品よりも小型軽量化を目指し、同製品を開発した。

象印チェンブロック「パワーホイストマン490㎏」

電ドラで巻上げ作業を省力化

ハンドチェーンを使わず、市販の充電式電動ドライバーを直結することで巻上げ・巻下げ作業ができるポータブルホイスト。電源を必要とせず、現場にある電動ドライバーを活用できるため、導入のハードルを抑え、吊り荷作業の省力化を図れる。従来の定格荷重125・200・380㎏モデルに加え、新たに490㎏のモデルを追加し、6月1日より発売する。

高い強度を誇るV級浸炭チェーンを採用。標準揚程は5mで、本体は小型かつ自重5.3㎏と取り回しやすい設計とした。

ハンドチェーンを使わないため、狭小空間や低空頭の現場でもスムーズな作業を実現。電動ドライバーに加え、標準付属のハンドルによる手動操作も可能だ。電動・手動の両方に対応することで、現場の環境や用途に応じた柔軟な運用ができる。

富士製作所 電動ウインチ「シルバーウインチ」

重量物を安全にけん引・吊り上げ

重量物のけん引や吊り上げ作業を安全に行える電動ウインチ。電動化することで、作業の効率化や時間短縮のほか、作業者の負担を減らすことができる。

ビルトインモータとドラムを並列に配置する独自設計でコンパクト化を実現。省スペースや狭い場所での設置を可能にした。アルミのモータハウジングやギヤボックス、エンプラの電装品ケースの採用などで軽量化を図った。また、高性能電磁ブレーキの採用や、容易なロープ取付方法、クラッチ機構(オプション)などで安全性を高めた。

シリーズは単相100V仕様の「SX型」と三相200Vの「TX型」の2つで、荷重は150㎏~1t用までをそろえた。ワイヤー2本引き、ドラム形状変更や400V対応などの特殊仕様や海外仕様など受け付けている。

ルッドスパンセットジャパン「アルミ製クロス天秤」

作業効率化や負担軽減に貢献

アルエックスビームスが提供する「アルミ製クロス天秤」は、軽くて扱いやすい上にピンの抜き差しで簡単に長さ調整できる。折りたたみ可能な運びやすい設計で2~8点吊りに対応し、さまざまな重量物や長尺物を安全に効率よく吊り上げ・搬送できる。

手軽に扱えるので作業負担を減らせるほか、設置や調整が簡単で作業時間短縮にもつながる。アルミ構造でサビにも強く長く使用でき、幅広い吊り方に対応できるため現場作業の効率アップに貢献する。

荷重がかかると自然に開く構造で2~8点吊り、最大90度まで対応。アルミは2~18tが中心で、スチール製では30~50tまで。機械の据付や配管・鋼材など長尺物の搬送、屋根・外壁パネルの施工、コンテナやユニットハウスの現場など多数の場所で活躍する。

をくだ屋技研「OPK WORKS」

一品一様の運搬効率化を提案

をくだ屋技研は同社の専用機ブランド「OPK WORKS」を展開し、現場ごとに異なる課題に応じた提案力を強化している。営業・技術・製造が連携し、規格品では対応しきれない要望にも柔軟に応える点が特長だ。

主力のパワーリフターは、狭い通路や限られたスペースでも扱いやすいコンパクト設計ながら、高い揚程性能と安定した昇降力を両立し、重作業を支える。全高の最適化により高所ラックや背の高い荷物にも対応し、上方向の作業効率と安全性を向上。さらにフォーク形状の変更により長尺物や特殊形状物の搬送にも対応できるほか、ワイドフレーム仕様では荷重バランスを高め、大型荷物の安定搬送を実現する。

専用機ならではの設計力で、省スペース化と作業効率の両立を図り、多様化する物流現場のニーズに応える。

日本産機新聞2026年5月20日号

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