機械や工具など技術開発が進む 直近、生成AIやデータセンターの投資が活発になり、半導体及び半導体製造装置の需要が急増。そのため、装置関連部材に活用される各種セラミックス(アルミナ、窒化アルミ、SiC)や石英ガラスなど脆性 […]
脆性材・樹脂・ゴム加工を支える15社の注目製品・技術②【特集:成長する脆性材・樹脂・ゴム加工】
京二 – 北京WORLDIA社製「PCDマイクロドリル」

従来の超硬マイクロドリルと比較し、硬度・耐摩耗性が高く、長寿命を実現する。加工後の穴壁品質も優れており、高い穴精度を安定して維持できる。溝・刃先構造にも独自の工夫を凝らし、滑らかな溝面により切りくず排出がスムーズなほか、研磨級の刃先仕上げで鋭利さを追求した。刃先の独自構造により、位置付け精度も高い。対応径はφ0.2~2㎜(標準品)。日本メーカーと比べ、リーズナブルな価格で提供可能だ。
被削材はシリコン、セラミックス、石英ガラス、ジルコニア、グラファイト、アルミ合金など難削・脆性材を幅広くカバーする。また、半導体検査治具、拡散板、シャワーヘッドなど、シリコンやセラミックスを素材とする部品の微細加工で豊富な実績を持つ。
クロダ -「ウレタンバイト」

ゴムやウレタン、シリコンゴムなど弾性体のワークを、切り粉を出さずに突切り加工できる旋盤用工具。ゴム加工メーカーから「手軽に誰でも弾性体を加工できないか」というニーズに対応した。
以前は職人が手作りしていた工具を規格化。黒田悦郎社長は「鋼用のバイトを使う人もいるが、面が粗くなり、歩留まりも良くない」という。
設備投資も不要で、旋盤さえあれば手軽に加工ができ、面精度も良い。従来工具の5倍で加工でき、効率向上につながる。切り粉を出さないので、歩留まりもよく、環境への負担も軽減できる。弾性体の加工を外注に出す必要がなく、内製化にもつながる。なお、同社ではウレタンバイト以外でもゴム金型用部品などゴムに関する製品を多数扱っており、「さまざまなゴム加工の課題に対応できる」(黒田社長)という。
三洋工具 – 軟質ゴム加工用エンドミル「VMQE」

シリコンゴムやウレタンゴム、クロロプレンゴム、スポンジゴムなどの軟質ゴムは、弾性が高く寸法精度が出にくいほか、バリやムシレが発生しやすいため、一般的な切削工具では安定した加工が困難という課題がある。
軟質ゴム加工用エンドミル「VMQE」はこれらの課題を解決するために開発された専用エンドミル。三枚刃設計により高い切削効率と安定加工を実現。左ネジレ設計を採用し、ワークの浮き上がりや変形を抑制することでバリの発生を低減。
また、独自の点切削刃形で切削抵抗を低減することで面粗度と寸法精度の向上も期待できる。
さらに、外周ニック加工により切粉を微細化し、排出性や回収性も向上。シリコンゴムやウレタンゴムほか、硬度50以下の軟質ゴム加工にも対応。
山勝商会 – 電着エンドミル「EDHB-EM-QC」(YMKT)

独自ブランド「YMKT」を展開し『難削材を、難なく削る。』をテーマに様々な加工課題に対応。
硬脆性材料向けの工具「EDHB-EM-QC」(YMKT)はダイヤを多層配列した電着エンドミル。長寿命と抜群の切れ味を両立し、ドレッシング不要でセラミックスの加工時間短縮と工具費削減に貢献。めねじ加工はドリル「YIARD」と電着タップ「YISD」の組み合わせが最適。YISDは複数のねじ山が並ぶマルチ形状で、ヘリカル加工により短時間加工を実現する。
また、樹脂加工向けのニチアロイ製半月ドリル「LS-HGD-DLC」は独自の油溝付ネジレ1枚刃で抜けバリを通常の1/10以下に抑制。同じくニチアロイ製のクレセントエンドミル「UGCE-C」は左右両回転が可能な独自刃で、回転方向の使い分けで出入り口のバリを完全除去できる。
エヌティーツール -「サビないホルダ」

一般的なツールホルダは水溶性切削液の使用や工場内の湿度によってサビが発生しやすく、機械の主軸や工具の振れ精度に悪影響を及ぼす原因となるほか、定期的な防錆メンテナンスを怠ると数日でサビが発生するため、現場の負担になる。
ホルダへの防錆処理はオプション扱いが多い中、同社は40年以上、「無電解ニッケルリンメッキ被膜」を採用した標準仕様の『サビないホルダ』を販売。卓越した耐食性と長寿命化により完全なメンテナンスフリーを実現。
複雑な形状でも完全に均一な厚みで形成された被膜が局所的な摩耗やサビの発生を防止し、高い振れ精度を長期間維持。ホルダ本体の寿命を飛躍的に延ばすとともに、加工時の振れを抑え刃具の寿命延長にも貢献。
自動車部品をはじめ、航空機エンジン、光学機器や電子部品、精密金型など幅広い産業で採用。
三共製作所 – Precision Spin Table「RPSシリーズ」

脆性材の高能率研削加工を実現し、半導体製造装置に用いる治具などの製造コストを削減する高機能CNC円テーブルで、大型ワークや角板の加工に対応するテーブル径がφ630を新たに追加。
特長は高速連続回転300r/分、長時間連続運転が24時間以上、熱変位は5μm以下、位置決め精度は±20秒以下、保護等級IP66で研削対応特殊シール構造を採用。
円筒形状の部品が多い半導体製造装置向けの治具製作で、他社製ではテーブル回転数100r/分だったのを300r/分まで高め、テーブル高速回転による高能率加工でコスト削減できるほか、円筒部と溝や穴などの同時加工も可能で、部品生産工数の削減にも寄与。
今後はパレチェンシステムや自動搬入装置などと組み合わせた脆性材加工の長時間無人加工の提案を強化する。
ブラザー・スイスルーブ・ジャパン – 水溶性金属加工油「シナジー735」

オイルフリーでフルシンセティックタイプの水溶性金属加工油。アルミ、ステンレス鋼、ニッケル基合金、CFRP、樹脂など幅広い被削材に対応。pH値が中性領域のため、手荒れの改善や作業の安全性向上に貢献する。
アルミ加工では変色のリスクが少なく、優れた面粗度を実現。無色透明で消泡性にも優れており、良好な視認性を確保できるほか、高圧クーラントの使用も可能で、高い洗浄性によりワークへの残渣を抑制。
一般的にシンセティックタイプは視認性、消泡性に優れ、腐敗もしにくいというメリットがある一方、pH値が高くアルミ加工に適していないが、「シナジー735」はpH値が中性領域により工作機械との適合性も良好。オイルフリーで加工後の洗浄工程も容易だ。
日本産機新聞2026年7月5日号
工具や治具も自社設計 「他社では加工が困難なセラミックスや石英ガラスなど難加工に取り組み、最適な工具・治具設計から加工条件まで確立しつつある」と語るのは中川翔太社長。2001年の設立以来、脆性材料の精密加工に特化し、マシ […]
大きさ、材質、量…全方位 半導体製造装置などの精密プラスチック部品を手掛けるシティプラスチックは今年3月、本社に6つ目の工場を新設した。これからも新棟を増やしていく計画で、これらの工場で約330台の工作機械をメーカー別に […]






