2026年6月19日(金)

日伝が事業方針説明会、DX軸に顧客の競争力を支援

日伝(大阪市中央区、06・7637・7000)は5月8日、帝国ホテル大阪(大阪市北区)で事業方針説明会を開催した。製造業の人手不足や原材料価格の高騰など取り巻く環境が変化するなか、DX・自動化提案や業務改革などを推進し事業成長するロードマップを説明した。

福家利一社長

2026年3月期は第4次中期経営計画「New Dedication2026」の2年目にあたる。連結売上高は過去最高の1410億3300万円(前年同期比4・6%増)、営業利益66億2200万円(同△3%)、経常利益74億6500万円(3・7%増)でいずれも目標値を上回った。

最終年度の27年3月期連結業績目標は売上高が1500億円(同6・4%)、営業利益が73億円(同10・2%増)、経常利益が78億円(同4・5%増)。このうち営業利益と経常利益は26年3月期で最終年度目標値をすでに達成したため、当初目標値よりも営業利益は7億円、経常利益は8億円増やした。

中期経営計画の目標達成のため、DX・自動化技術の提案や、社内の業務改革に取り組む。DX・自動化提案は「FOOMA JAPAN2026」や「ロボットテクノロジージャパン2026」、「スマート工場EXPO」などFA関連の総合展示会に出展し、最新技術を紹介する。

DX技術の実験や実証ができる体験型ショールーム「&NLABO」(大阪2拠点、東京1拠点)ではユーザーの課題を検証し、最適なIoTやデジタルツール、ロボット、AGV/AMRを提案する。大阪の「EAST2・FACTORY」ではユーザーニーズに合わせてAGV/AMRの専用機も開発する。

日伝の独自商品で、テザーを引っ張るだけで荷物を搬送できる運搬支援ロボット「TugRos」は新モデルを開発する。300㎏の重量物を載せることができ、ハンドル操作で前進・後進したり、クローラ(無限軌道)仕様で悪路や、傾斜20度の斜面を走行したりできるようにする。

DX提案の事業領域も拡大する。受発注管理クラウドサービスや電子帳票システム、サイバーセキュリティー対策、電力・稼働・状態監視システムなどの販売にも取り組む。ユーザーが進めるスマート工場やAI保全、クラウド活用などを後押しする。

子会社が手掛ける業務支援ツール「アペルザDESK」を活用し社内の業務改革も進める。受注におけるFAX・メール業務の共通化や、書類の担当振り分けの自動化、業務進捗の可視化をする。処理方法の個人差を無くしたりチームで業務をフォローしたりして属人的スキルや経験に依存しない環境をつくる。

設立80周年見据え中長期戦略

2032年の会社設立80周年を見据えた中長期戦略の策定プロセスに着手したことも発表した。プロジェクトチームは次世代を担う社員が経営課題を抽出、成長戦略を検討し企業の価値観を整理してビジネスモデルの仕組みとして共有する。

福家利一社長は、「人材やネットワークなどの経営資源と日々の取り組みであるプロセスの掛け算で生まれるのが当社の提供価値である提案力や調達力。それによって、取引先に寄り添い、誠実にお客様の視点に立って活動し、ものづくりの成長に貢献してきたい」と話した。

日本産機新聞2026年6月5日号

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