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YUASA 田村 博之社長「社名をYUASAに変更」【この人に聞く2026】
新中期経営計画を発表、5年後は経常利益200億へ
今年360周年を迎えるユアサ商事は4月1日、社名を「YUASA」に変更した。アルファベットにすることで、海外での認知度を高め、グローバル展開を加速させる。合わせて、5年の中期経営計画「Reborn2031」を発表。市場の再定義をはじめ、成長戦略を「サーキュラーエコノミー」や「デジタル・ロボット・現場効率化」の4つに組み替えるなどして新たなロードマップを描く。田村博之社長に社名変更の狙いや、新中期計画について聞いた。

–社名を変更した狙いは。
海外勤務時代から、トレーディング(商事)機能にとどまらない事業を展開しているのだから、変更したいと思っていた。事業を勘違いされることが多かったのも理由の一つだ。アルファベットにすることで海外での認知度を高めたい。またロゴの「Y」は既存のフォントではなく、より自由に事業展開できる意味を込めオリジナルで作成した。
–新中期経営計画を発表したが、前計画をどう振り返るか。
コロナ禍や自動車の電動化による需要変化、機械メーカーの再編など想定外のことが多い10年だった。そんな中でも増収増益を続けられた。メーカー同士や技術など「つなぐ」機能の強化と、その意識は社内外に浸透できたと思う。新計画では稼ぐ力と攻めるための基盤強化を図る。
–新中計の骨子は。
まず、市場を「ものづくり」、「まちづくり」、「すまいづくり」の従来の3つに加え、「環境づくり」を「くらしづくり」に定義し直した。介護や医療など生活に直結した市場を開拓する。9つあった成長戦略は市場やビジネスモデルが混在していたため「デジタル・ロボット・現場効率化」、「環境エネルギー」、「レジリエンス・セキュリティ」、「サーキュラーエコノミー」の4つに整理し直した。定量的には5年後に経常利益200億円、投下資本利益率(ROIC)8%以上を目指す。
–それぞれの成長戦略をどう描くか。
「サーキュラーエコノミー」では、日本の中古製品を海外に販売する中古オークションプラットフォーム「YUMAC」を建機だけでなく、工作機械など他の商材にも広げるなど、循環型社会のビジネスを拡大する。「デジタル・ロボット・現場効率化」では、技術者の採用を増やし、工業以外の分野に広げる。好調な環境やレジリエンスは今の事業を継続させる。
–海外も成長市場に挙げている。
YUMACの拡大に加え、機械や工具の販売だけでなく、建機や住設販売などの総合力を発揮する。タイでは体験型ショールームや、日本の住宅リフォームを体感できる施設を設けた。タイの事例を水平展開していく。インド市場では31年に8拠点に拡大するなど、多拠点化を進める。海外はこれまで輸出と輸入を合算した取扱高で見ていたが、これを5年後には輸出のみの売上高で400億円に引き上げる。
–投資も積み増す。
基盤強化に向け、営業キャッシュフローをベースに5年で400億円の予算を積んだ。M&Aや商品開発など事業基盤に200億円、DXなど経営基盤に170億円、人材基盤に30億円振り分けた。必要であれば外部調達を含め戦略的に追加投資をしていくつもりだ。
–10年後の長期ビジョン「YUASAビジョン370」も策定した。
実現したい社会を「つなぐ力で社会基盤を支え、豊かな、変化に強い未来を実現する」と設定した。その実現に向け、まずは中計を進めていく。10年後には、定量的には経常利益300億円、ROIC10%以上、海外売上高1000億円にしたい。
日本産機新聞2026年5月20日号
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