2026年10月5日(月)

機械工具上場商社2026年3月期決算、自動化・DX投資開拓に力

半導体・航空宇宙・造船が好調

機械工具上場商社の2026年3月期決算が出揃った(トラスコ中山、ユニソルホールディングス、MonotaROは1‐3月期、NaITOは2月期)。新車開発の先送りで自動車の設備投資が力強さを欠くなかで、人手不足対策や生産性向上のための自動化・省人化の需要を開拓した。AIやデータセンタ向けの半導体や防衛・航空宇宙、造船などの設備・工具需要も好調だった。

混沌とする自動車の電動化をめぐる動きを背景に自動車メーカー各社が新車開発計画を見直すなか、自動車向けの設備や工具需要は依然、低調だった。多くの商社がその影響を受け、11社のうち4社の売上高が前年同期と比べて減少した。

その一方、人手不足対策や生産効率改善を目的とする自動化・省人化、DX投資による需要は好調だった。日伝はFA関連の総合展示会に出展するなど製造業向けのDX技術を提案した。NaITOはテクニカルセンターで計測、切削、物流の自社展を開催し最新技術を紹介した。

YUASA(旧ユアサ商事・4月1日に社名変更)は、防衛・航空宇宙、造船が好調で、航空機部品関連は米国でも受注環境が改善した。鳥羽洋行は、生成AIの普及やデータセンター投資の拡大により高性能半導体(AI半導体)向けの需要が堅調に推移した。

山善は工作機械の販売で造船・航空・防衛などの産業へのアプローチに加え、中堅・中小企業を対象とする大規模成長投資補助金を活用した提案営業に取り組んだ。第4四半期は回復する半導体装置部品メーカー向けの需要を取り込み、受注が好調だった。

杉本商事は海外事業が好調だった。中国では半導体関連分野を中心に需要を開拓した。ベトナムやインドでは設備・工具需要の拡大を背景に販売を伸ばした。海外事業の売上高(19億1500万円)は前年同期比10・8%増やした。

トラスコ中山は、荷物を詰め合わせてユーザーに直送する取り組みの利用促進に力を入れた。BCP対策商品の在庫拡充や、ユーザーが商品を引き取れるサービスや置き工具サービスの普及にも取り組んだ。これらにより売上高(869億6100万円)を前年同期と比べ9・8%伸ばした。

ネット通販各社は海外開拓やPBを拡充

インターネット販売を手掛ける2社のうちミスミグループ本社はFA事業で、中国の通信関連需要を開拓したほかメビー、エコノミーシリーズなど独自施策により需要獲得し海外地域が堅調だった。この事業の売上高は前年同期比18・2%増の1604億9800万円だった。

MonotaROは、eメールやチラシなどによるダイレクトメールやテレビCMで認知度をさらに高めた。さらにプライベートブランド商品の開発を推進し、取扱商品を約2888万点、当日出荷できる在庫商品を約68万4000点に拡充した。

日本産機新聞2026年5月20日号

特集 メーカートップインタビュー 各社に聞く、今年最も力を入れる事とは

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