2025年12月26日(金)

工作機械・切削工具メーカーが各地でプラショーやカンファレンスを開催

オークマ「オークマ・マシンフェア2025

オークマは11月12日から14日までの3日間、愛知本社で「オークマ・マシンフェア2025」を開催した。

人手不足や熟練作業者不足などの課題を解決する同社の最新技術を披露した。5軸制御マシニングセンタや複合加工機のほか「工程集約」「自動化」「長時間連続加工」による生産性向上の様々なアプローチ、各種最新システムが実演され、来場者は説明に聞き入っていた。

ワーク搬送自動化については、複合加工機+ビルトインロボット「MULTUS B300Ⅱ ARMROID」+バーフィーダや、立形マシニングセンタ+移動式協働ロボット「MB‐46VEⅡ+OMR20」+AGV、小型横形マシニングセンタと横形1スピンドルCNC旋盤をローダで連結などを披露。パレット搬送自動化では、5軸制御立形マシニングセンタ「MU‐6300V」に昇降2段式7面APCを、横形マシニングセンタ「MB‐5000HⅡ」に13面タワーAPCをセットした。自動ワーク脱着対応油圧治具をセットした横形マシニングセンタ「MA‐4000H」や、ユニバーサルへッド(スイベルタイプ)をセットした門形マシニングセンタ「MCR‐S」、大物ワークを高精度安定加工する門形構造の立形マシニングセンタ「MB‐100V」の加工実演も注目を集めた。

ヤマザキマザック「DISCOVER2025」

ヤマザキマザックは12月3日から5日までの3日間、同社美濃加茂製作所第一工場ワールドテクノロジーセンタでプライベートショー「DISCOVER2025」を開催した。

工程集約・自動化・デジタル活用をキーワードに、新製品の同時5軸制御複合加工機「INTEGREX i‐250 NEO」や小型2タレット2スピンドルCNC旋盤「QRX‐50MSY SG」、パイプ用高速ファイバーレーザ加工機「FT‐250」など新製品4モデルを含む26台を展示・実演。金属積層造形技術による3D積層や部品補修、コーティングなどの工程集約を提案。また、加工の見積もりからプログラミング、段取りまでをサポートする「MAZATROL DX」が5軸加工機・横形マシニングの多面加工まで対応できるようになったことから、会場での体験に人だかりが絶えなかった。

オーエスジーダイヤモンドツール×芝浦機械「Diamond Cutting Tool Forum 2025」

オーエスジーダイヤモンドツール(滋賀県高島市)と芝浦機械(静岡県沼津市)は、「Diamond Cutting Tool Forum 2025」を芝浦機械沼津本社で開催した。

「単結晶ダイヤモンドのミリング工具を用いた加工」をテーマに、単結晶ダイヤモンド切削工具を中心とした最新技術の紹介と加工実演を行った。

オーエスジー・石川則男会長は、「単結晶ダイヤモンド工具を活かす加工方法の開発や市場拡大」に期待を寄せ、芝浦機械・稲津正人執行役員は「今回のフォーラムを通して、新しいアイデアが芽生えて欲しい」と挨拶した。

基調講演では、名古屋大学工学部・社本英二教授が「ダイヤモンド工具による金型鋼の鏡面/微細切削に関する研究紹介と将来展望」と題して講演。超音波楕円振動切削・化合物レス窒化による金型鋼のダイヤモンド切削の有効性などを説き、慶應義塾大学理工学部・閻紀旺 (やんじわん)教授は、「微細・超精密加工におけるイノベーションとダイヤモンド工具の展望」と題して講演。ダイヤモンド工具輪郭の機上計測やレーザ成形などについて紹介した。

オーエスジーダイヤモンドツールの神谷伸顕氏がモデレータを務めたパネルディスカッションでは、ダイヤモンド工具を使った高精密な鏡面加工の普及への課題と期待について意見を交換した。

その後、芝浦機械のマシンによる超硬直彫り加工や高気密シール面加工、リフレックスリフレクタの高効率加工などの実演を見学した。

フォーラムには120人を超える参加者が最先端の微細精密加工技術に聞き入った。

日本産機新聞2025年12月20日号

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