2026年9月11日(金)

機械工具上場商社 2025年4-12月決算

自動化・DX・海外需要を開拓/車の低調、他の販路で補う

機械工具上場商社の2025年4‐12月期決算が出揃った(トラスコ中山、ユニソルホールディングス※旧フルサト・マルカホールディングス、MonotaROは1‐12月期、NaITOは3‐11月期)。自動車の設備投資が力強さを欠くなかで、人手不足対策や品質向上を目的とする自動化・DX機器や、回復する海外の設備需要を開拓し、カバーした。

先行き不透明な自動車の電動化をめぐり自動車メーカーの新車開発が足踏みするなか、自動車の国内の工具、機器、工作機械の需要は低調で、多くの商社がその影響を受けた。商社9社のうち4社が売上高を前年同期と比べて減らし、ほかの3社もほぼ横ばいだった。

こうしたなかで山善は自動化・省力化に関連する販売が順調に推移した。展示会で作業負荷を軽減する設備機器をアピール。さらにヒューマノイドロボットとAMRによる製造・物流の自動化技術などを提案した。

日伝は「メカトロテックジャパン2025」や「現場DX EXPO」、「2025国際ロボット展」などに出展し、DXやロボットを活用し人手不足の課題を解決する技術を提案。ユアサ商事は、スマートファクトリーの実現につながる自動化・省力化技術の提案を推進した。

一方でユニソルHDは機械・工具(売上高1049億400万円)のうち海外向け工作機械の1‐12月の売上高を前年同期比14・4%増やした。そのうち北米で自動車や一般産業の設備需要により同28・1%と大幅に増やし海外での機械の売上高を押し上げた。

杉本商事は海外で、ベトナム向けの取引が堅調に推移したほか、中国は半導体関連の工具や機器の需要が好調で、韓国では景況が悪化したが前期並みを維持した。これにより、海外の売上高は同8%増加し14億3600万円だった。

トラスコ中山は複数の商品を1つの箱に詰め合わせたり、商品をユーザーに直送したりするサービスの利用促進を強化した。さらにユーザーから一気通貫の受発注サイトを開設するなど工具調達合理化の取り組みを推進。1‐12月の売上高は同8・5%増の3200億4300万円となった。

Cominixは、2024年12月に子会社化したKamogawaHDグループの業績(現KMS事業:売上高73億2800万円)が加わった。さらに海外では鉱物資源の販売を伸ばしたほか、工作機械の営業にも力を入れた。売上高は同39・6増の294億5400万円だった。

 ミスミグループ本社は、国内の設備需要が低調に推移するなか、FA部品で中国の通信関連需要を開拓したり、meviy(メビー)やエコノミーシリーズなど独自施策により需要を獲得したりして、売上高は3206億6100万円と同6・3%増やした。

MonotaROは、間接資材調達の効率化と品質向上のため置き配サービスの対象を拡大し、配送日時の指定サービスを実施。販売サイトでの取扱商品点数を拡充し続け、プライベートブランド商品の開発も推進した。1‐12月の売上高は同15・9%増の3338億8000万円だった。

日本産機新聞2026年2月20日号

[ ニュース ][ 商社 ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

特集:メーカートップインタビュー 伝導・搬送・物流・運搬機器編 各社に聞く、今年注力することとは

今回のメーカートップインタビューは、「伝導・搬送・物流・運搬機器編」。メーカー各社は、新製品の拡販や新たな経営資源の開拓など、さらなる成長に向けた戦略を描く。変化する市場環境をどう捉え、どのような策を講じるのか。各社のト […]

NKE・中村  道一社長「軽量・高把持力チャックで新市場開拓」【特集:メーカートップインタビュー】

“二番煎じ”より“ないもの”創る –昨年を振り返って。 チェーンコンベアのオートテンション機構や次世代エアチャック「ウルトラフォース」など、将来を見据えた新製品を相次いで市場投入できたことは大きな成果だ。オー […]

加茂精工・今瀬  玄太社長「メカトロ分野へ事業領域拡大」【特集:メーカートップインタビュー】

開発型企業としてニッチトップを追究 –足元の事業環境は。 昨夏以降、機械、半導体業界が回復傾向に入り、当社も春先から受注が増加している。製品ではTCGシリーズが好調で、半導体関連での採用が増えてきた。今後も半 […]

記事ジャンル

関連サイト