2026年4月17日(金)

中小企業が導入しやすい自動化技術目立つ【MECT2025総集編】

自動化の新技術が注目されたメカトロテックジャパン(MECT)2025。なかでもひと際目立ったのが、中小企業が導入しやすい自動化技術だ。少ない台数のマシニングセンタ(MC)の生産管理をしたり、手頃な価格でワーク自動交換装置(AWC)を後付けできたり。中小製造業の人手不足対策を後押しする技術や製品が登場した。

牧野フライス製作所が出品したのは数台のMCの生産計画を管理できるソフトウェア「MAS‐NX」。加工計画を指示し、工具管理もできる。稼働状況を監視し、MCに加工の仕事を的確に割り振り稼働率の向上に役立てられる。

津田駒工業が出品したのはAWCだ。ワークをセットしたパレット(9枚)を自動でMCに供給し交換する。同社のCNC円テーブルや5軸バイスと使うとワンチャッキングで5面を加工でき、より自動化できる。

マシニングセンタに後付けできるオートワークチェンジャー(津田駒工業)

どちらにも共通するのは、ターゲットが中小企業ということ。牧野フライス製作所が少数のMC用の管理ソフトを開発したのは初めて。複数のMCを担当する熟練オペレーターに属人化する技能を見える化し、経験の浅い技術者も管理できるようになる。

津田駒工業のAWCは、MCに後付けでき、他社製品と比べると低価格で導入のハードルが低い。技術者の高齢化や人手不足対策のため自動化したい中小企業がスモールスタートでチャレンジできる。

昨年のJIMTOF2024で注目されたのはAI(人工知能)やデジタルツインといった技術だった。プログラム作成や工具選定をAIが人の代わりに行い、加工プロセスは仮想空間でモニタリングする。そんな『未来の技術』が脚光を浴びた。

しかし今回のMECTは工作機械や工作機器などのメーカー各社がこぞって『中小製造業に導入しやすい自動化技術』を出品し注目された。それは多くの中小企業が人手不足対策を以前に増して喫緊の課題と実感していることが背景にある。

西部電機はワイヤ放電加工機にワークを自動供給するシステムを出品した。ロボットがストッカーからワークを取り出しワイヤ放電加工機にセットする。ワークのXYZ座標の傾きを測り、その傾きに合わせてヘッドが傾く。ワイヤを自動結線して加工が始まる。

ロボットがワークをワイヤ放電加工機に自動で交換する(西部電機)

このプロセス全てが自動。ユーザー個々のニーズに応じて特別の自動化システムを手掛けてきたが、標準製品として発表。精密部品メーカーの経営者や生産部門責任者から人手不足対策や生産効率化できる設備として関心が高かったという。

MECT2025の全館を巡ったという金型部品や精密治具メーカーの経営者は、「測定などでも我々を対象とする自動化技術があった。これからは『未来の技術』の一方で『中小企業を後押しする自動化技術』が進化するのではないだろうか」と語った。

 

日本産機新聞2025年12月5日号

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