2025年12月11日(木)

シュマルツ 真空グリッパーシステム

多様な段ボールに対応

ロボットハンド一式提供可能

真空機器専門メーカーのシュマルツ(横浜市都筑区、045-565-5150)は今年5月に「パレタイジング・デパレタイジング向け真空グリッパーシステム」を開発した。同社の真空グリッパーは産業用ロボットのハンド部分に取付けて、吸着パッドやスポンジを利用してワークを把持する。多様な運搬物に対応する物流現場の課題解決に貢献する。

同システムは多様な段ボールのパレタイジング・デパレタイジングが主な用途。一般的な産業ロボットに対応するフランジ、プレート、真空グリッパーを一式で提供できるのが特長だ。標準的な搬送難度の段ボールから上面把持だけでは壊れてしまう段ボールまで、それぞれに対し最適な仕様を選定。顧客の要望に応じて、設計から製作、テストまで同社が全て請け負うことにより、搬送システム導入時の間接費を削減することができる。

カスタマイズ製品だが、同システムで使用するパーツは標準化されているため、短納期で提供ができる。これにより設計、製造にかかる期間の短縮につながる。

オプション仕様として従来の上面把持に加え、2つの側面から吸着が可能。上面、側面合わせて最大3面から把持することができるため、壊れやすいワークでも変形させずに安定した搬送を実現する。ゲッテゲンス・アーネ社長は「3つの面から把持する真空グリッパーは他にない」と話す。

今後はロボットSIer(システムインテグレータ)に対し、ロボットハンド一式で提供できることを周知していく。「ミシン目入り段ボールなどの搬送が難しいワークに対応できることも合わせてアピールする」(ゲッテゲンス社長)。

9月13日から東京ビッグサイトで開催される「国際物流総合展」では、ロボットに装着された真空グリッパーによって段ボールの搬送作業を実演する。ゲッテゲンス社長は「展示会で搬送作業をお披露目するのは初めてなので、ぜひ会場でご覧頂きたい」と語った。

日本産機新聞 2022年9月5日

[ ロボット ][ 日本産機新聞 ][ 製品 ] カテゴリの関連記事

中小企業が導入しやすい自動化技術目立つ【MECT2025総集編】

自動化の新技術が注目されたメカトロテックジャパン(MECT)2025。なかでもひと際目立ったのが、中小企業が導入しやすい自動化技術だ。少ない台数のマシニングセンタ(MC)の生産管理をしたり、手頃な価格でワーク自動交換装置 […]

測定の自動化【MECT2025総集編】

ロボの活用で測定自動化 高精度ワークを機上計測 東京精密は棚型ストッカー「TARNER」と、小型三次元測定機「ZEISS Dura MAX」を展示し、協働ロボットがワークを測定機まで自動搬送する測定の自動化を提案した。T […]

ワーク交換の自動化【MECT2025総集編】

従来の大量生産型から変種変量生産に対応する動きが加速しており、中小ユーザーを中心に手軽かつ低価格で自動化を可能にする提案が求められている。MECTでは『ワーク交換の自動化』をテーマに、簡単に自動化・省人化を図る提案が多数 […]

トピックス

関連サイト