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【特集】微細精密切削加工PART4:先端技術を支える注目の工具・機器
EV車の開発やIoT・AIなどが増えたことで世界的に半導体市場が大きく伸長し、日本が得意とする半導体製造装置や関連部品の需要が増している。半導体関連部品は精密かつ小型など高度な微細精密切削加工が求められることが多く、日本企業が強みを発揮できる領域といえる。近年は旺盛な需要を背景に、新規参入するユーザーも増えたことで、メーカー各社も新たな製品の開発に取り組んでいる。そこで本特集は微細精密切削加工に欠かせない機械や工具、機器を紹介する。
PART01:育良精機「φ0.5の極細材を自動供給」
PART02:MSTコーポレーション「究極のサブミクロンホルダ」
PART03:オーエスジー「全4枚刃で、高能率・高精度」
PART04:大昭和精機「高い触れ精度で微細加工」
PART05:日進工具「高硬度鋼を高精度に加工」
PART06:山勝商会「非鉄の精密小径穴加工に」
PART07:ユニオンツール「超鏡面、ナノの面粗さ」
PART01
育良精機「φ0.5の極細材を自動供給」
自動棒材供給機「OS4REYⅡ」
極細材(φ0.5)の材料供給に対応する最上位モデルに束の棒材から1本を自動で分離し、供給する機能を追加したBARTOPシリーズの最新機種。
既存機のスクリューに材料を1本ずつ並べるという手間が無くなり、束材のまま投入可能。オペレーターの手間を軽減する。また、材料投入後は安定した極細材の供給方法によって、材料を確実にCNC旋盤に供給することができる。
操作方法は既存機と同様にタッチパネル式の簡単操作を継承。新機種でも既存機と同感覚で操作が可能となっている。
その他、CNC旋盤周辺装置もラインアップ。給材機下部に設置可能な中・高圧クーラント装置や給材機上部に設置可能なミストチェンジャーなど、床面積当たりの機械稼働率向上に貢献する。
PART02
MSTコーポレーション「究極のサブミクロンホルダ」
焼ばめホルダ「スリムライン UNO」
高精度、高速マシニングセンタや微細小径工具での加工に対応するため、製作時の加工精度を極限まで追求。使用する工具シャンクの寸法公差を制限する事で、究極の振れ精度を実現した。
振れ精度はL/D=4先端で1μm以下、さらに高精度な「BLACK UNO」は0.5μm以下を実現している。
加熱したホルダに工具を挿入するだけで誰でも世界最高精度を実現できる。
加工品位向上と工具の長寿命化に貢献し、0.1㎜以下の小径穴あけも、工具が折損することなく安心して使用できる。
機械主軸はHSK-E、HSK-F、工具シャンク径はφ3〜6㎜(h4公差)に対応する。全品に精度検査表が付属し、フランジ部には最大振れ位置が分かるマーキングをしている。
PART03
オーエスジー「全4枚刃で、高能率・高精度」
高硬度鋼用超硬エンドミル「AE-CPR4-H」
「AE-CPR4-H」は、高能率な高硬度鋼の直彫り加工を可能にするロングネックラジアスタイプ高能率仕上げ用の超硬エンドミル。
刃数を全サイズ4枚刃に設定しており、高能率な直彫り加工を可能にする。コーナ半径はR0.02から、合計176アイテム(φ0.2~φ4)を用意し、微細精密から幅広い加工に対応する。
底刃にスパイラル形状の新ギャッシュ仕様を採用し、切りくずの嚙み込みを防止する。
コーナR部は高精度なR精度±0.005、シャンク部はh4公差(0/-0.004)と優れたシャンク精度を誇る。
コーティングは、高硬度鋼加工に最適化された「DUROREY コーティング」を採用し、高硬度鋼加工において長寿命化と、高精度な直彫り加工を実現する。
PART04
大昭和精機「高い触れ精度で微細加工」
ハイドロチャック「HSK-Eタイプ」
自動車部品加工や金型加工をはじめ、あらゆる高精度加工に威力を発揮する高精度ハイドロチャック。小型マシニングセンタで安定して使えるコンパクト設計とした。
誰でも、また狭い機内でも、Tレンチ1本で刃具着脱が簡単に行なえ、4D先端で3μm以下の高い振れ精度を実現する。4D先端1μm以下の超高精度UP(ユーピー)タイプも取り揃えている。
チャック本体とクランプスリーブの一体化により、高剛性で安定した精度を実現。2点支持の締め付けと、短い突き出し長さにより振れ精度を一層向上させた。マシニング加工の中でも、小径刃具を使った微細加工における振れ精度は、取り分け重要な要素の一つ。特に高速回転時のバランスも含め、安定した油圧式の「ハイドロチャック」が求められる。
PART05
日進工具「高硬度鋼を高精度に加工」
ロングネックラジアスエンドミル「MHRSH430RSF」
70HRCまでの高硬度鋼でも高精度加工ができるショートシャンクのロングネックラジアスエンドミル。
採用した無限コーティングプレミアムPlusは耐酸化性、耐摩耗性に優れ、60~70HRCの領域で効果を発揮する。
高精度加工に最適な焼きばめチャックに対応するショートシャンク仕様とし、最適な突き出し長さに設定できるとともにシャンク径公差を−2μm以下のレンジに抑えた。これにより、超高精度仕様に対応するだけでなく、振れの抑制に貢献する。
コーナ部においては、底刃から外周刃までスムーズでつなぎ目のないシームレスとし、コーナR公差を±0.003と高精度な仕様とした。また、底刃にはさらい刃を採用し、平坦部加工の表面粗さの向上を可能にした。
PART06
山勝商会「非鉄の精密小径穴加工に」
サイトウ製作所 非鉄用ドリル「ADR-DLC」
半導体や電気自動車など部品の小型化でアルミなど非鉄金属の高精度な小径穴加工の需要が高まると予測されている。
そこで小径精密切削工具のパイオニアで「ATOM」ブランドを展開するサイトウ製作所は非鉄金属の小径穴加工に特化した「ルーマドリル」シリーズを開発した。
特長は独自のDLCコーティング「Shine Coating」により、超薄膜かつ超硬質でシャープなエッジと低摩擦を兼ね備えたドリルに仕上げた。切りくず排出性の良さはもちろん、加工穴数が増えても溶着を大幅に軽減、刃先をキープし長寿命化を実現。
型番は「ADR-DLC(レギュラー刃長)」と「ADRL-DLC(ロング刃長)」があり、サイズは両方ともにφ0.1~1.0まで0.01㎜とびでラインアップ。
PART07
ユニオンツール「超鏡面、ナノの面粗さ」
超鏡面用CBNボールエンドミル「CBN-PLB」
半球形状にクーラント供給用の溝を設計した特殊な形状のCBNロングネックボールエンドミル。耐摩耗性に優れるCBN材種の採用と、半球面形状によるバニシング効果で、超鏡面仕上げや、ナノメートルオーダーの面粗さを実現した。
ボール側面側に設けた溝により、クーラントを刃先に安定供給でき、さらに切屑の排出性も強化。切屑の再切削を防ぐことで、刃先のチッピングを回避し、均一な加工面の創成が可能になる。
数μm単位の切込量の制御が必要な工具だが、増加する精密光学部品金型の磨きレス加工の要求に応えられる仕様とした。
サイズはR0.2、0.3、0.5の3サイズで、 ラベルにある工具の実測のR精度を使用することで、高精度な加工を行う際の加工パス作成に貢献する。
日本産機新聞 2022年7月5日
TONEは、本社を同社最大拠点である河内長野工場に統合、移転した。9月26日から業務を開始した。 今回の統合により、開発、製造、営業企画、品質保証、管理の各部門と経営を一体化。部門間のコミュニケーション向上を図り、一層綿 […]
ツーリングメーカーのエヌティーツール(愛知県高浜市、0566-54-0101)は福岡県筑紫野市に九州事務所を開設し、九州地域での迅速かつ細やかなサービスを提供することで顧客の課題解決に応えていく。住所は福岡県筑紫野市原田 […]