2026年6月30日(火)

コロナ禍を突破口に ワンチームで変化に挑戦 -仕事考-

変化・変革・変身

コロナ禍によって、世界経済、国民生活が大きな影響を受けている。一方で、新たな芽生えが出ている。

感染予防などが好要因となって業績を向上した企業もあるが、悪影響を多くの企業が受けている。機械工具業界は、今は回復基調にあるものの、これから大きな影響を受けそうだ。飲食業界は、制限を受けながら生き残りに向けて頑張っている。旅行会社や交通機関も同様。耐え切れずに廃業した店が多々ある。企業においては、働き方改革が否応なく加速された。当社も、在宅勤務や時差出勤などを活用している。IT技術の進化がそれを可能にした。いわゆる動き出していたDXがコロナ禍によって加速された。おそらく、昨年(2020年)は、歴史的な転換期として記録されるだろう。しかし、嘆いてばかりいても始まらない。危機、いや転換期ほど「これを機に飛躍しよう」という負けん気を持ちたい。

私の周囲でも、すでに変化、変身をしている企業が増えている。新たな模索が始まっている。

少し前の出来事を思い出した。日本航空の破綻だ。コロナ禍で今回も大きな痛手を被っているだろう。戦後最大の倒産といわれた2010年、その再生を請け負ったのが京セラの稲盛和夫氏だった。稲盛氏は「売り上げを最大に。経費は最小に」と掲げ、再生を実現した。稲盛氏の再生スローガンは、次のようなものだったらしい。

  1. 全員で営業する。
  2. 新製品の開発を全力で行う。
  3. 原価を徹底的に下げる。
  4. 高い生産性を維持する。
  5. 良好な人間関係を築く。

このスローガンは、企業の規模を問わず、あらゆる業界・業種で通用するだろう。いずれの項目も、社長一人ではできない。社員全員が腹に落とし込んで取り組まなければならない。つらさも分け合えば半減するではないか。達成した時には喜びは倍以上になる。

コロナ禍という危機は、各企業に変化、変革、変身をする背中を押してくれたと言える。このスローガンを実践して、危機から再生したい。コロナ禍からの回復を焦るのではなく、これを契機に会社を作り変えていく歩みを着実に進めたい。カーボンニュートラルという新たな変化(チャンス)も待ち構えている。

日本産機新聞 2021年8月5日

[ コラム ][ 仕事考 ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

工作機械 2026年4月受注は45%増の1889億円で歴代2番目の受注額を記録

アジア地域は歴代最高額を記録 日本工作機械工業会(日工会、坂元繁友会長・芝浦機械社長)はこのほど、2026年4月の工作機械受注額が前年同月比45・1%増の1889億6700万円になったと発表。先月の1934億7000万円 […]

精工産業  鈴木 浩司常務に聞く 高度化、多様化する測定・検査のニーズとは【特集:測定・検査の効率化】

機械工具や鋼材を扱う精工産業は昨年7月、ユーザーの測定業務を請け負う「計測技術室」を開設し、測定や検査分野を強化している。同事業を立ち上げた鈴木浩司常務取締役は「測定や検査業務のニーズの変化を感じる」と話す。自動化や効率 […]

東京精密「砥石補正と接触検知で測定レス、バランス取りも30分を1分に」【特集:測定・検査の効率化】

「オートバランサ」、「AEセンサシステム」 最終工程に近い研削加工では、常に高い加工精度が求められる。しかし、機械の振動で精度が低下してしまうことがある。その最大の理由が砥石の摩耗などによって砥石のバランスが悪くなること […]

トピックス

関連サイト