2026年2月5日(木)

【特集】メーカー各社に聞く「良い工具」−田野井製作所−

安定した加工を実現 −自動化ニーズに対応−

田野井製作所 ミヤギタノイ 技術部長 久保 武史氏

現在の開発テーマは。

 これまでの「高速」「長寿命」に加えて、「安定」をテーマに据えている。自動化が進み、突発的なトラブルが起きない「安定して使える工具」のニーズが高まっている。

どんな製品を開発しているか。

 当社のロングセラー商品である「シームレスタフレット」がその一つ。転造タップの課題だった「シーム部分」を切除する切れ刃を設け、転造タップと切削タップの利点を両立させた画期的な製品。発売から20年以上経った現在でも高い評価を得ている。

最近の製品では。

 一つは、この「シームレスタフレット」にサイドスルー溝を設けた「ZCシリーズ」。サイドスルーによって、排出・冷却効果が高まり、速度、寿命、安定性が向上する。もう一つは、ねじ山形状や表面など工具設計を一から見直した転造タップ「W‐TF」。従来製品に比べ、2倍の加工速度と工具寿命を実現する。

貴社が考える「いい工具」とは。

 ユーザーの課題を解決する工具だと考える。メーカーは一人よがりにならず、ユーザーが抱える一つひとつの課題に向き合い、いかに喜んでもらえる工具を作るかが大事。今後はそれだけでなく、そこで生み出された技術を他のユーザーにも展開できるように意識しながら開発に取り組んでいきたい。

今後の開発の方向性は。

 さらなる「安定化」を目指していきたい。また、IoTにも取り組んでいきたい。最近では、機械だけでなく、ホルダでもIoTの活用が進んでいる。切削工具にどう取り入れることができるか。技術動向を注視しながら、乗り遅れないように備えていく。

流通業界にひとこと。

 当社は今後も「いい工具」を開発し、提供できるように努める。新しい課題や市場動向など情報をお互いに共有しながら、一緒に考え、市場の課題を解決していきたい。

シームレスタフレット「SL‐TF」

 転造タップにエンドミル刃を設け、めねじ信頼性を向上させた。めねじ山頂のバリを切除するほか、下穴曲がりによる内径不良や、ボルトの締め付け不良を解消する。サイドスルー仕様も加え、600種類以上の標準品をラインアップする。

日本産機新聞 2021年2月20日

[ インタビュー ][ 切削工具 ][ 日本産機新聞 ][ 製品 ] カテゴリの関連記事

トクピ製作所 森合  勇介取締役部長【この人に聞く2026】

ポンプ起点のソリューションを深化 高圧クーラントで切削加工の可能性拡大   トクピ製作所は2007年に前身の特殊ピストン製作所から社名を変更後、超高圧プランジャーポンプをてこに自社ブランドのユニット装置の展開にも力を入れ […]

【Innovation!】ワーク保持具

段取り短縮・自動化で生産性向上 バイスやチャック、クランプなどのワーク保持具は高精度加工や加工品質を安定させる上で欠かせない要素の一つ。加工現場で人手不足が深刻化する中、ワーク保持具も確実に固定するだけでなく、より段取り […]

タクテックス テクニカルセンターの設備刷新 複合加工や自動化提案進める

SolidCAMやiMachiningなどCAD/CAMを販売するタクテックス(名古屋市中村区、052・461・9900)は岐阜テクニカルセンター(岐阜県岐阜市)の設備を刷新。部品加工を中心に複合加工による工程集約や自動 […]

トピックス

関連サイト