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品質管理特集
MECT2019 総集編
生産ラインに測定工程
耐環境性能優れた機器
ここ数年相次いだ品質問題や製品の高精度化によって、品質管理への関心が高まり、測定機器の需要が増加しつつある。ある測定機器メーカーは「設備投資での測定機器の優先順位は、以前に比べて確実に上がっている」と話す。MECT2019でも多くの来場者が測定機器に注目した。
特に近年のトレンドは、生産ラインや生産設備に測定工程を組み込む“インライン”や“オンライン”。ミツトヨの沼田恵明社長は「すでに測定機器は生産設備の一つになっている」と話す。「最終工程で不良を発見するのではなく、製造工程中に精度を確認し良品を作り続けることで、生産性を向上させるためのツールになっている」(ミツトヨ沼田社長)という。
こうした背景の中、測定機器にはミストや温度変化などが激しい生産現場でも使用できる耐環境性能に優れたものが求められている。ミツトヨは10℃~40℃の環境下で測定できる三次元測定機「MiSTAR555」を展示。東京精密も15 ℃~ 30 ℃で精度保証する3次元測定機「XYZAX AXCELシリーズ」にロボットとAGVを組み合わせて加工から測定までの一連工程の自動化を提案した。
機上測定技術も進化している。測定精度が格段に向上しており、マーポスが展示した高精度タッチプローブ「T25P」は繰り返し精度が0・25μmと高精度金型の測定にも対応する。また、研削盤メーカーの岡本工作機械製作所は平面研削盤「PSG63SA1」を測定装置として活用するという提案を披露。測定精度は±5μmだが、同社は「測定機に載せ替える必要がなく、大物ワークで特に有効」という。
その他にテーマとなっていたのが、「デジタル化」や「微細化」だ。「デジタル化」では測定結果の読み取りや記録ミス、データ改ざんなどを防ぐためにアナログ工具からデジタル工具への置き換えが進んでいる。ミツトヨの中部営業部一味司氏は「当社が販売する測定工具のうち、ノギスは70%、マイクロメータは半分弱がデジタル式に置き換わっている」という。
ミツトヨでは、測定データを無線でパソコンなどに取り込めるワイヤレス通信システム「U‐WAVEfit」のブルートゥース対応モデルを参考出品した。中村製作所も無線ノギスを展示し、人的ミスの削減や作業効率の向上を提案した。
一方、「今後、5Gや自動車の電動化などによって、電子部品や半導体部品といったナノオーダーの測定需要が増える」(東京精密の吉田均社長)。測定ワークの「微細化」に対応した測定機器の展示も目立った。東京精密は、非接触3次元表面粗さ・形状測定機「OPT‐Scope」などの光学測定機器を披露。微細部品を高速、高精度に測れることをアピールした。
(MECT総集編 了)
日本産機新聞 2019年11月20日
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