2025年5月24日(土)

フジ矢、花園工具を子会社化

販路拡大などシナジー

「ビクター」は継続
    
 ペンチ・ニッパメーカーのフジ矢(大阪府東大阪市、072・963・0851)は、ユアサ商事の100%子会社で同業の花園工具(東大阪市)の全株式を10月1日、取得した。両社は商品展開や主力の販路、生産技術でそれぞれ特長を持つ。商品・販路の相互補完や技術交流により、販売強化や生産効率改善でシナジーを生む考え。
 花園工具はフジ矢のグループ会社として事業活動を継続し、フジ矢の野﨑恭伸社長が代表取締役に就任。齋藤憲氏が引き続き取締役社長として、今後も花園工具の事業を指揮する。
 両社はともにペンチ・ニッパメーカーだが、フジ矢はホームセンターや金物、花園工具は電材や管材が主な販路で、国内・海外における販売の強い地域も異なる。ペンチ・ニッパ以外の製品ではフジ矢は工具収納袋、花園工具は塩ビカッターやVA線ストリッパを手掛けており、ペンチ・ニッパの生産では刃付けなどで両社独自の技術を持つ。
 フジ矢は花園工具のグループ化で、両社それぞれの強みを補完し合い、販売強化や生産効率改善、製品の品質向上、新商品開発につなげる。また、部品の共通化や、材料・資材の共同購買などにより、調達費の削減も図る。それぞれの強みを活かす為、「ビクター」ブランドも花園工具の事業活動も従来通り今後も継続する。
 ペンチ・ニッパの国内生産は2014年で約44億円(全国作業工具競合組合統計)。国内メーカーは室本鉄工やツノダ、マルト長谷川工作所、スリーピークス技研などがあるが、今回の花園工具の買収でフジ矢グループはペンチ・ニッパでは国内最大規模になる。

日本産機新聞 平成27年(2015年)11月25日号

[ ニュース ][ 日本産機新聞 ][ 機械工具業界の出来事 ] カテゴリの関連記事

方針浸透させ、組織を動かす【現場考】

貫く姿勢 上にも下にも 中間管理職について考える「現場考」。そもそも中間管理職が期待されていることは何なのだろうか。メーカーや商社の経営者に尋ねた。多くの経営者が答えたのは、「担当する組織に会社の方針を浸透させ、それに基 […]

シグマー技研 フィルム巻き作業の半自動・省人化に「ぺらんぺRUN」

シグマー技研 フィルム巻き作業の半自動・省人化に「ぺらんぺRUN」

ギアモーターや減速機のシグマー技研(三重県員弁郡東員町、0594・76・1231)は、トラックなどで運ぶ荷物へのフィルム巻き作業を半自動化、省人化できるストレッチフィルム包装機シリーズに低床タイプの「ぺらんぺRUN」を販 […]

ミスミグループ本社 自販機で間接資材の調達時間7割減

ミスミグループ本社 自販機で間接資材の調達時間7割減

ミスミグループ本社は4月から、自動販売機による間接材の調達コストを削減するサービスを開始した。ユーザーの工場に自動販売機を設置し、発注頻度の高い商品を中心に販売する。発注や在庫の手間、不正な商品の購入防止につなげる。間接 […]

トピックス

関連サイト