2025年11月7日(金)

【特集】労働安全の最前線 ー「Safety2.0」とはー

ICTを活用した安全対策

安全への取り組みの進化

人と機械の協調安全

ICT(情報通信技術)を活用し、人と機械の協調安全を図る技術的な方策「Safety2.0」が注目を集めている。日本発の考え方で、IoT、AI、クラウドなどの技術を安全対策に利用できないかという発想から生まれた。「Safety2.0検討委員」が2015年に発表した。

では、2.0に至るまでに、安全への取り組みはどう進化してきたのか。当初の取り組みである「Safety0.0」は、人の注意力や判断力によって安全を確保した。この方法では、機械と人と共存領域で事故リスクが高かった。

その次の段階である「Safety1.0」では、機械の持つリスクに対し、機械に安全対策を施すことなどで安全を確保。機械自体のリスクを下げると同時に、人と機械を隔離した。これにより、人と機械の共存領域を撤廃し、安全レベルを引き上げた。

近年では、協働ロボットなどで、人と機械が共存する現場が増え、1.0の取り組みだけでは、対応が難しいケースが増えている。これをカバーし、協調安全を図るのが2.0だ。

ICTを活用し、ヒト・モノ・環境の密な連携を実現。これにより、人と機械の共存領域の安全を確保できる。また危険な領域をICTで特定、運用することで、機械の停止時間短縮を図るなど、生産性の向上にもつながる。実際に、ルポで見たように、VRやメタバースなど新たなデジタルツールを活用した2.0の動きは広がっている。

関連特集記事は、以下のリンクから

製造現場での労災の現状

労働災害で最も多い5つのケース

現場を訪ねて

作業者の安全守る注目製品

日本産機新聞 2022年9月20日

[ 日本産機新聞 ][ 特集 ] カテゴリの関連記事

サンコーインダストリー 東大阪市に新倉庫が竣工

出荷待ちの荷物も効率的に管理 ねじ卸大手のサンコーインダストリー(大阪市西区、06・6539・3535)の新物流倉庫が、東大阪市荒本北に完成し、10月1日に竣工式が執り行われ、14日より稼働を開始した。 新倉庫は敷地面積 […]

山善 「ヒューマノイド・フィジカルデータ生成センター」の構築プロジェクトに参画

人の作業を幅広く再現可能に/26年以降、本格導入目指す 山善は、ヒューマノイド(人間に似せた形状の)ロボット向けに最適化された「ヒューマノイド・フィジカルデータ生成センター」の構築プロジェクトに参画する。今年4月から業務 […]

三共精機 人材採用支援サービスを開始

外国人留学生やエンジニアなど 機械工具商社の三共精機(京都市南区、075・681・5711)は、製造業の経営サポートを行うため、人材採用支援サービスを開始した。昨今、製造業は慢性的な人手不足を抱えており、現場の即戦力や海 […]

トピックス

関連サイト