研磨材のドクターに 研磨材専門商社の菱和(大阪市西区、06・6538・0271)は昨年6月、ECサイト「R-GEAR」を立ち上げ、販売店の利便性向上と業務効率の改善を加速させている。同サイトは研磨材関連に特化しているのが […]
【メーカートップインタビュー】日本特殊陶業/杉浦 哲弥カンパニープレジデント「人材育成で基盤強化」
電気自動車の増加によって、製造業は大きな変革期を迎えている。部品点数の減少はもとより、エンジンなどこれまで主流だった機械加工の減少が危惧される一方で、モーターやバッテリーなど増加する部品もある。当然、機械加工を主要ユーザーとしてきた販売店も変化を迫られている。では、切削工具や工作機器メーカーはこうした変化どう見て、どう対応していくのか。今回のトップインタビューでは、切削工具と工作機器メーカーのトップに今年最も注力することを聞いた。
論理的思考を重視

今年の主な取り組みは。
昨年からマシニングテクノロジーカンパニーとなり、中期目標として、①収益力向上②新商品やコトビジネスなど高付加価値の創造③協業やM&Aも視野に事業の成長などを掲げており、成長するには人材育成が重要だ。事業は人が成り立たせており、人の成長なくして事業の成長はない。新たな人材育成プロジェクトを立ち上げ、基盤強化を図っていく。
どのような人材に。
これまで売上高などの数字中心で、市場や製品、販売などマーケティングを含めたプロセスを重視してこなかった。そのため、社員のマーケティング意識やクリティカルシンキング(論理的思考)が足りないと感じており、今後は思考そのものを変える必要がある。そこで若手社員にはどのような教育を受けたいか自ら考えてもらい、必要な研修を会社が提供していく。カンパニー独自の人事評価制度も設け、個々に成長のロードマップを描き、成長を促す形にしたい。
『個々に考える』ということが必要だと。
そうだ。例えば、マーケティング強化といっても座学だけでは身に着かない。そこで若手の有志を募り、新しいビジネスを提案してもらうグループワークに取り組んでいる。研修の一環だが、実戦的なマーケティングの経験になる。製品に関する開発プロセスも見直し、改めて、マーケティングから製品開発、販売計画を作り、PDCAで改善する体制を整えたい。
新製品などは。
今年は4年ぶりにリアルなJIMTOFが開催される。コロナ禍で披露できなかった製品も数多く、小型精密部品や耐熱合金、鋼加工向けなどの新商品を披露する予定だ。当社の強みであり、ユーザーに期待されていることは常に新しい価値を提供し続けることだ。高い付加価値を創るために、工具以外にも新しい技術提案やコンセプトといった当社の方向性を示したい。
日本産機新聞 2022年8月20日
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