2026年11月4日(水)

【商社トップインタビュー】Cominix 柳川 重昌社長「飛躍の次の芽育てる」

コロナ禍によるデジタル活用の加速から始まり、半導体をはじめとしたモノ不足や素材の高騰、混乱が続くウクライナ情勢などの諸問題は収束の兆しが見えず、先行きの見通しはますます難しくなっていく。さらにカーボンニュートラル(CN)やSDGsといった社会課題への対応も求められており、経営環境の変化はまだまだ続くだろう。それらの変化の中で、機械工具卸商社は何を重視し、どのように対応していくのか。今年注力することについて、15社に聞いた。

Cominix 柳川 重昌社長

迫るEVシフトの波

今年最も取り組むことは。

EV化対策だ。世界で脱炭素社会実現に向けた取り組みが広がっている。欧米の自動車メーカーは近く販売する全車種を電動化すると発表した。日本メーカーもEV開発に力を入れている。EV化が加速するのは間違いない。

当社にとってEV化で最も影響を受けるのがエンジン開発の減少とそれによる切削工具の需要減少。当社の主力商品は切削工具。その約50%が自動車業界向けで、その大部分がエンジンなどの加工向けだ。自動車メーカー各社はその開発を相次いでストップした。いずれ需要は急激に減るだろう。それに代わる新たな事業を生み出さなければならない。

EV対策は具体的には。

EV化で失う需要を補完する事業となるかどうか。それを見極めながら4つのことに取り組んでいく。

1つ目は、切削工具のウェブ販売サイト「さくさく」。取扱商品や情報量をより充実させ、工具販売店も訪問しない中小零細のものづくり企業からもっと受注を増やしたい。

2つ目は工作機械の販売。これまで切削工具や治具、機器などを中心にシステム提案してきた。しかしこれに工作機械を加え、生産性の向上をトータルで提案する。

3つ目は耐磨工具。EV化で切削工具の需要は減るが、逆にモータやバッテリーは需要が増える。それらを加工する耐磨工具を手掛け、新たな市場を開拓する。

そして4つ目は海外展開だ。北米や中国、東南アジアなど海外市場は開拓の余地が無限に広がり、今なお成長し続けている。その市場を開拓していきたい。

EV化は切削工具など生産財に大きなインパクトを与えることは間違いない。しかしそれと同時に新たなチャンスも生むはずだ。そのチャンスを掴めるように次の飛躍の芽を育てていく。

日本産機新聞 2022年7月20日

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