2024年10月12日(土)

産業用ロボや自動化システムの最新技術 〜ロボットテクノロジージャパン〜

中部地方で初開催

産業用ロボットと自動化システム専門展である「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN(ロボットテクノロジージャパン、RTJ)2022」(主催:ニュースダイジェスト社、共催:愛知県機械工具商業協同組合)が6月30日~7月2日の3日間、Aichi Sky Expo(愛知県常滑市)のB・C・D展示ホールで開かれる。自動車や航空機など製造業が集積する中部地方で初めての産業用ロボットや自動化システム専門展だ。出展者数は202社・団体、小間数は1096小間(5月末時点)。展示されるロボット数は418点、新製品は277点、初披露の製品は116点と最新技術も多い。現在、事前登録受付中で、事前登録すると入場料金(通常1000円)が無料。詳しくは公式サイトまで。

※注目の出店製品はコチラから

202社・団体が出展

新製品277点・初披露116点

RTJ2022はファナックや安川電機、川崎重工業、デンソーウェーブなどの大手ロボットメーカーの産業用ロボットやヤマザキマザックやオークマ、DMG森精機などの工作機械メーカーも多数出展し、金属加工分野で工作機械とロボットを組み合わせた具体的な自動化システム提案が披露される。機械加工現場では人手不足や生産性向上、品質向上の観点から自動化・省人化ニーズは強く、現場で活用できるロボットシステムが求められている。ニュースダイジェスト社の樋口八郎社長は「国際ロボット展ではロボットメーカーは出展するが、工作機械メーカーは出展していないため、現場のユーザーからどのように自動化させたらよいか分からないといった声も多い。具体的な自動化提案を図るために、機械とロボットを融合した展示会にしたい」。

さらに、ロボットハンドやセンサなど周辺機器や無人搬送車のAGV/AMR、計測システムなど自動化に関連する企業も出展。金属加工現場だけでなく、物流や食品、包装など業種向けに開発されたロボットも展示するほか、ロボットの現場への設置やシステム構築を担うシステムインテグレータ(Sler)が集まる「Slerゾーン」を設け、ロボットの使い方や導入事例など実用的な自動化システムが見られるのも見どころだ。Slerゾーンは60社が出展予定で、導入を検討しているユーザーは相談の場として活用できる。

ロボット最新情報から出展者による技術セミナー(ワークショップ)も開かれる。6月30日はスペシャルセッション「これからのロボットの使い方」(受付終了)をテーマにロボットメーカーと経済産業省による討論が行われる。FA・ロボットシステムインテグレータ協会(Sler協会)主催「Sler,s Day in愛知」、特別セミナー「新分野に学ぶロボット活用術」などロボット最新動向を知るチャンスだ。

同展では主催者の独自企画「産業用ロボット体験ゾーン」を設け、ロボット実習装置体験やダイレクトティーチング、ハンバーガー包装競争、AIロボットオセロ対局など、ロボットの魅力や最新技術に触れる機会を作り、ロボットへの理解を深めてもらうなど企画満載の展示会となっている。

開催によせて

ニュースダイジェスト社 樋口  八郎社長「自動化システムに特化」

初開催を迎えた「ロボットテクノロジージャパン2022」は産業用ロボットと自動化システムの専門展で、製造業などの産業が集積する中部地区で開催するBtoBの展示会です。出展対象は製造や物流の現場で使用される産業用ロボットや産業用ロボットを組み込んだ工作機械や設備機械、装置や機器、さらに無人搬送車を利用した自動化システムに特化しました。

2年前の2020年に初開催する予定で準備を進め、出展者を募りましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、やむなく中止を決めました。今回が仕切り直しの初開催です。過去の実績のない初開催でありながら、200を超える企業や団体から1000小間を超える規模で開幕する運びとなりました。

本展のテーマは「NICE TO MEET FUTURE」。来場者の皆さまに「未来に出会えてうれしい」と思っていただける展示会を目指しました。主催者の企画セミナーや展示では産業用ロボットの活用術の提案や体験ゾーンのほか、各種セミナー、出展者のワークショップなど多数の企画をご用意しております。

本展は検温や消毒、会場の常時換気など、徹底した感染症対策を講じております。厳しい事業環境が続きますが、初開催の今回展を今年後半の新たな起爆剤としてご利用いただければ幸いです。

愛知県機械工具商業協同組合 水谷  隆彦理事長「コロナ後の未来を見据え」

「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN2022」が中部国際空港セントレアの愛知県国際展示場で開催に至りましたこと、関係者の皆さまに心より感謝申し上げます。産業界の明日を担うロボットと自動化システムを、日本の産業集積地、中部地区で開催できることは主催者、共催者として、この上ない喜びでございます。

NICE TO MEET FUTURE「製造業から物流、食品、包装まで、自動化の未来が見つかる」と銘打って行われるこの展示会は中部地方随一の広い展示場に、200社を超える産業用ロボット・自動化機器メーカー、システムインテグレータを集め、必ずや皆さまの期待に沿えるものと自負しております。

会場はSlerブースを集めたコーナーを作り、新しいロボット導入をお考えのユーザーの皆さまに、その場で提案、検討に入る準備をしております。そして、初日にはロボット業界のフロントランナー各氏にご登壇頂くトークセッション、2日目はSler,s Dayと称し、Slerとの交流イベント、3日目は「ロボット活用術」のセミナーを企画し、皆さまをお待ちしております。

コロナ後の未来の産業界を見据えた新しい展示会「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN2022」をどうぞお楽しみくださいませ。

主催者企画セミナー

6月30日(木)13:30~14:50@主催者ステージ(ホールD) 「これからのロボットの使い方」

人工知能や自律移動型ロボットアームなどロボットの限界を広げる技術が次々開発されている。日進月歩の技術進化で2030年にロボットはどう進化し、日本の製造現場をどう変えるのか、業界を牽引するフロントランナーがスペシャルセッションで語る。

登壇者
  • ファナック 専務執行役員 稲葉清典氏
  • 安川電機 代表取締役 専務執行役員 小川昌寛氏
  • デンソーウェーブ 執行役員 神谷孝二氏
  • ABB 社長 中島秀一郎氏
  • 経済産業省 ロボット政策室室長 大星光弘氏

7月1日(金)13:00~16:00@主催者ステージ(ホールD) 「Sler’s Day in 愛知」

ロボットのシステムインテグレータ(Sler)の団体であるFA・ロボットシステムインテグレータ協会がSler同士やSlerとロボット導入検討企業が交流を図るイベントの「Sler’s Day」を開催。

プログラム
  • 開会挨拶 Sler協会会長・久保田和雄氏
  • ロボット導入を成功させるポイント
  • ロボット導入事例紹介
  • Sler協会の紹介/Sler企業の紹介/ロボットSIリーグの紹介/ロボット関連施設紹介
  • 閉会挨拶 Sler協会地域連携分科会主査 鵜野政人氏

7月2日(土)10:30~12:15@主催者ステージ(ホールD) 「新分野に学ぶロボット活用術」

ロボットの活躍の場は製造業や物流業の枠を飛び越え、農作業や宇宙作業まで広がっている。作業するのは一般的な産業用ロボットと同じだが、稼働環境はハードで、担う作業は複雑だ。新分野のロボットに、製造業や物流業で一歩進んだ自動化を実現するヒントを探る。ステージに隣接する特設展示ゾーンで「農業ロボット」と「宇宙ロボット」に関連する製品や映像を公開。

特別セミナー① 10:30~11:15 「自動ミニトマト収穫ロボット」

・inaho 代表取締役COO 大山宗哉氏

特別セミナー② 11:30~12:15 「宇宙船外汎用作業ロボット」

・アストロスケール 創業者兼CEO 岡田光信氏

主催者企画展示(ホールC) 産業用ロボット体験ゾーン

1 ロボット実習装置体験

協力:中部地域Sler連携会(バイナス)

地元Slerのバイナスが提供する教育用ロボット実習装置「ロボトレーナー」の操作が体験でき、実践レベルのロボット操作を身につけたい方におすすめ。

2 ダイレクトティーチング体験

協力:ABB/中部地域Sler連携会(スターテクノ)

ABB社の協働ロボット「YuMi」でダイレクトティーチングを体験できるコーナー。ティーチングペンダントで直感的な操作方法を学ぶ。

3 つみきタワー対決

協力:中部地域Sler連携会(近藤製作所)

積み木でバランスタワーを積み上げる速さを、最新のスカラロボットと競う。積み木を正確に積み上げるロボットの正確性・速さを実感。

4 スイスイボードレース

協力:中部地域Sler連携会(近藤製作所)

幅1.5㎝の狭いコースの壁に触れず、金属棒をスタートからゴールまですばやく動かすタイムトライアルゲームで、ロボットの動作精度に注目。

5 ハンバーガー包装競争

協力:中部地域Sler連携会(スターテクノ)

双腕の協働ロボットとハンバーガーを包み紙に素早く正確に包む競争する企画。柔らかい食品を取り扱う繊細さとスピードの両立がカギ。

6 AIロボットオセロ対局

AIロボットと詰めオセロ対局ができ、対局レベルは初級から上級まで選択可能。1工程でオセロを裏返すハンドの機構や正確な位置に配置するビジョンとの連携に注目。

開催概要

  • 名称:ROBOT TECHNOLOGY JAPAN 2022
  • 会場:Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)
  • 開催期間:2022年6月30日㈭~7月2日㈯
  • 開場時間:10:00~17:00
  • 主催:ニュースダイジェスト社
  • 共催:愛知県機械工具商業協同組合
  • 入場料金:1人1,000円/団体10人以上1人500円
    • ※いずれも消費税込
    • ※事前登録者、海外来場者、学生は無料

日本産機新聞 2022年6月20日

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