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トラスコ中山 スタートアップや大学と提携
最速、最短の物流目指す

トラスコ中山はこのほど26年をめどに、人工知能(AI)を活用して需要を先読みし、「MROストッカー」に商品を納品する新たな流通のプラットフォームの構築を目指すと発表した。業務提携したスタートアップ企業や、名古屋大学と共同で開発を進める。年に稼働する愛知の物流センターと合わせて、このプロジェクトに200億円~250億円を投資する。「ベストなものが、もうそこにある」をキーワードに、「業界最速、最短、最良の物流」(中山哲也社長)を目指す。
250億円を投資
トラスコ中山はユーザーの工場に棚を置かせてもらい、使った分だけ販売店経由で請求する「MROストッカー」を展開しており、5月末で社のユーザーが採用している。また、近年ではユーザー直送サービスを強化するなど、ユーザーとの接点を増やしている。
こうした情報に加え、工場の稼働や天気など外部データをAIで分析し、先読み納品できるようにする。まずは、MROストッカー向けのサービスとして始める。
先読み納品に加え、26年をめどに構築を目指す「トラスコプラットフォーム」は、「ロジスティクスプラットフォーム」、「商品データプラットフォーム」、「UXプラットフォーム」に加え、それらの共通基盤「データレイク」の4つで構成。商品データなどの情報をデータレイクに蓄積、分析することで、受注から納品までのリードタイムを短縮する。「業界最速、最短、最良の物流を目指す」(中山社長)という。
長年、同社では「企業の大動脈は他人資本に依存しない」(中山社長)とし、自前主義を貫いてきた。しかし、先読み納品などユーザーの利便性を追求する仕組みを構築するには、最先端のデジタ ルテクノロジーが不可欠と判断し、AI企業らへの出資を決めた。を進めるシナモン(東京都港区、平野未来社長)と、AI物流やロボットなどの技術を持つGROUND(東京都江東区、宮田啓友社長)に5億円ずつ出資した。名古屋大学とも産学連携を深める。
24年稼働予定の愛知の物流センターでは、シナモンやGROUNDの知見を活用するとともに、名古屋大学が事務所を設け「未来型物流拠点」として実証実験を行う。これらの一連のプロジェクトへ投資は200億円~250億円になるという。
中山社長は「『ベストなものが、もうそこにある』をキャッチフレーズに、サプライヤーとて進化し、日本のモノづくりのお役に立ちたい」としている。
日本産機新聞 2021年7月5日
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