2026年10月7日(水)

行動に移す糧が知恵 経験者こそ深く考える −仕事考−

知識と知恵は異なる

為さねばならないことを行動に移すには知恵が必要だ。

“知恵”は“知識”とは異なる。前号で、人生死ぬまで勉強として、まずは本を読むことから始めることを書いた。本を読んで得られるのは知識だ。聞きかじったものも知識だ。「CBN工具は、超硬工具より硬いが欠けやすい」と誰かが言ったときに「ああ知ってる」と相槌は打てるのが、知識である。

知恵は、そこから発展させ、行動に移すために必要となる。

知識として知っていること、あるいは知ったことをベースに、商売につなげることができるかどうかを考え、将来ビジネスにつながるならば、具体的にシナリオを考え、必要なものをリストアップし、人も集める。自分が率先して動けばいい。これが知恵だ。人の意見に賛同した場合も、考えて考え抜いて知恵を出して、一緒に行動すればいい。

優秀な大学を卒業した人は知識を持っている。知恵ではないのだが、やらなければならないときに勉強したという実績と、嫌でも逃げずにやり通したという心を持っていることは高く評価できる。

一方で、知識だけでは仕事はできない。知識を知恵に発展させるには、経験を積み重ね、学習し、考えなければならない。

もちろん、経験を積み重ねるだけではだめで、経験を積みながら深く多角的に考える必要がある。枕元にメモ帳を置いて、思いついたらメモをしておくという社長を何人か知っている。そういう人は、きっと朝起きてから眠りに落ちるまで考え続けているのだろう。だからこそ「アッ」というようなひらめき、一味違うアイデアが生まれてくる。

そして、忘れていけないのはスピード。仕事はスピードが重要。もちろん、熟考が必要な時も多々ある(これも以前に書いた)。早さが勝負を分ける時もある。決断は知恵がないとできない。早い決断や行動は、周囲の信頼を得る要素の一つでもある。知識を知恵に発展させて、信頼を得る仕事マンを目指したい。

日本産機新聞 2021年2月5日

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