2025年5月16日(金)

三叉路

 ○…マシニングアーティスト—。微細加工機メーカー・碌々産業の海藤満社長は、マシニングセンタを駆使して超精密な加工を実現する加工技術者をこう称する。「自らの豊かな感性と創造性を働かせて超精密な加工を手掛ける技術者は、まるで“アーティスト”のようだ」。

 ○…商標登録のほか、認定制度も設けた。独自の認定委員によって、毎年数十名の技術者を選定し、認定者には認定証やバッジ、ステッカーを贈呈する。認定者からは、「今まで外部の人に認められたことがなく、非常に嬉しい」と喜びの声が上がっている。

 ○…加工技術者は表舞台に出ることが少なく、以前から認知度や地位の向上は課題として挙げられてきた。「マシニングアーティスト」には、格好いい仕事というイメージを発信し、若い人たちが憧れる職業にしたいという思いが込められている。

 ○…機械工具業界も人材確保に苦しむ会社は少なくない。あらゆる策を講じリクルーティングに取り組んでいる。まずは職種の名前を変えてみるのも一つではないだろうか。「マシンツールコンサルタント」「ツールアドバイザー」…。ネーミングセンスは問われる。

日本産機新聞 2020年6月19日

[ コラム ][ 三叉路 ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

エバオン、サンコーインダストリー、トラスコ中山の取り組みに迫る【特集:商社の物流戦略】

物流強化に動く卸商社 卸商社の機能として昔から言われる「人・モノ・金・情報」。中でも、近年は「モノ」である物流機能の強化に動く卸商社が増えている。 背景の一つには顕在化してきた「物流2024年問題」がある。いまや配送業者 […]

タツタ  碓井克久社長に聞く

タツタ  碓井克久社長に聞く

機器と電気の知見を融合 伝導機商社のタツタ(大阪市西区、06・6538・3131)が制御や電気関連に強い企業のグループになって1年半。社長に就いて約1年を経て、碓井克久社長は「それぞれの強みである機器と電気の知見を融合さ […]

注目8社の出展製品【特集:MEX金沢2025】

次世代技術がここに集結! MEX金沢2025(5月25〜17日、石川県産業展示館)には、工作機械や切削工具、工作機器、測定機器など過去最多の275社・4団体が出展する。自動化や工程集約、微細精密、省エネ、環境改善などの最 […]

トピックス

関連サイト