2021年11月30日(火)

営業活動にも影コロナショックに対応策

テレワークやIT活用
訪問せず提案できる体制に

 新型コロナウイルスの感染拡大が機械工具販売店の業績に影を落とす中、その影響は営業活動にも広がっている。一部の商品が仕入れにくくなったり、外出や訪問制限で営業や受注、納品ができなくなったり、メーカーとの販促活動が進まなかったりと、今までのような営業活動が難しくなっている。こうした状況に対して各社は、テレビ電話の活用やテレワーク・在宅勤務の導入、新しい仕入先の開拓など様々な手を打ち始めている。営業活動への影響と対策、今回の“コロナショック”をきっかけにして将来取り組もうとしている対策について聞いた。    (詳しくはこちら

 営業活動への影響について聞いたところ、回答の多くを占めたのは、「緊急事態宣言」の発令などに伴った、外出制限や訪問制限によるものだった。最も多かったのは、「メーカーとの販促活動が進まない」という回答だ。ユーザーが訪問制限していることに加え、機械工具販売店でもメーカーの訪問を制限していることが影響している。「積極的にメーカーと新商品のPR活動ができない」といった声が聞かれた。

 次いで多かった回答は、「営業ができない」。不要不急の用事以外での来訪を禁止している工場が多く、今までのような営業活動を行うのが難しくなっている。「我々の“フェイストゥフェイス”の訪問営業が根底から揺るがされるような事態だ」という危機感を持った意見や、「自発的にユーザー訪問を控えているため、自社責任で影響が起こっている」という意見もあった。

 営業だけでなく、「打ち合せが進まず、受注ができない」という回答も多かった。訪問制限に加え、担当者が在宅勤務などによって不在で、設備の詳細な仕様まで詰め切れないことが影響している。中には先行きの不透明感から設備の発注をストップしている企業もあり、「得意先の中には、7月頃まで予算を凍結しているところもある」という声もあった。

 商品の仕入れにも影響は及んでいる。「海外商品や国内商品が仕入れにくい」という回答の中には、マスクや消毒液といった感染対策用品のほか、海外製品や海外製部品を使った国内製品といった物が挙げられた。また、物流の問題による納期遅れを指摘する意見も多かった。

 こうした影響の中、対策について聞いたところ、「テレビ電話を活用している」と回答する企業が多かった。各社、ユーザーやメーカー、従業員と直接会わなくてもコミュニケーションが取れる方法をとっており、特に「Skype」や「Zoom」といったウェブシステムを積極的に活用する企業が増えている。

 ITツールの活用が広がり、「テレワーク、在宅勤務の導入」に踏み切る企業や、「電話・ウエブでの注文受付や配送で対応している」、「ネット販売に力を入れている」という回答も多かった。ある企業では、「全営業担当者にタブレット端末を支給し、受発注業務ができるような体制を整えている」という。

 最後に今回の“コロナショック”を機に将来取り組む対策について聞いたところ、「テレワークに対応できる体制を構築する」という回答が最も多かった。「今後、機械工具商の営業スタイルは大きく変わるのではないか」とみる意見は多く、ある企業は「訪問しなくても提案営業ができる体制づくりに取り組みたい」とした。

 また、「仕事の改善や見直しに力を入れる」や「売上に見合う財務体質にする」という回答もあり、社内改革を進める企業が今後増えそうだ。

 

日本産機新聞 2020年4月20日

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