2026年11月5日(木)

AIベンチャーと提携
ユアサ商事

 ユアサ商事は、製造現場の自動化などで人工知能(AI)の活用に乗り出す。昨年12月、製造業向けのAI技術に強いコネクトームデザイン(COD、東京都千代田区、佐藤聡社長)と業務提携した。AIを実装するための検証などをCODが行い、ユアサ商事がAIを活用したシステム構築を担う。初年度は10件ほどの導入を目指す。将来的にはAIを実装した自動化パッケージの製品開発や、ユーザーや販売店向けにAI導入に必要なヒアリングシートを作成するなど、製造現場でのAI採用をサポートする。

導入相談から実装まで支援

 昨年12月、ユアサ商事と、駆動装置販売や専用機設計などを手掛ける子会社のユアサプロマテック(東京都千代田区、三原豊社長)、CODの3社が業務提携した。ロボット販売やシステム構築に強いユアサ商事とユアサプロマテック、CODのAI技術を合わせることで、これまで以上に効率的な自動化の仕組みや、AIを活用した熟練技能の継承などをより具体的に提案できると判断した。

 三原社長は「最近はカメラやセンサなど『目』を活用した自動化が増えている。今後は、目だけでなく、より多くのデータを得られるのは必至。そうなると、AIを活用した検証や分析作業が不可欠で、当社だけでは対応が難しく、パートナーを探していた」という。

 3社が手掛ける枠組みはこうだ。ユアサ商事とユアサプロマテックが、ユーザーや販売店から「どのような部分にAIを活用すべきか」といった情報を収集。CODが現場に出向き、必要なデータの収集、解析、検証を行う。その結果に基づき、ユアサプロマテックが顧客の要望に応じて、ロボットやIoT技術を活かしたシステムを構築する。どのような分野に注力していくかはこれからだが、初年度に10件ほどの導入を目指す。

 将来的には、ユーザーや販売店向けにAI導入に必要な情報をヒアリングするシートを作成したり、AIに関するセミナーも開いたりしていきたいという。また、特定分野でAIを活用した自動化パッケージの製品開発や販売にもつなげる。

自動化や匠技術の伝承

 3社が目指すのは、AI導入のためのハードルを下げること。製造業では人手不足が深刻化しており、自動化や匠の技術の伝承が課題で、そこにAI活用は不可欠。ただ、高価だったり、何から手を付けて良いかわからなかったり、「導入へのハードルが高い」(三原社長)。

 今回の提携を契機に「AIの導入前から検討、実装までをサポートできるようにして、AI導入のハードルを下げたい」という。こうした取り組みを通じ、ユアサ商事では26年度にロボット、IoT、AIに関する事業で現在の58億円から500億円まで引き上げる計画だ。

日本産機新聞 2020年1月20日

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