2026年10月17日(土)

この人に聞く
イスカルジャパン 岡田一成社長

切削工具の新コンセプト  「LOGIQ」(ロジック)

イスカルジャパンは昨秋、5年ぶりに新たなコンセプトの製品「LOGIQ(ロジック)シリーズ」を打ち出した。2月に就任した岡田一成社長は、新コンセプトについて「高生産性の追求は不変だが、市場全体の最新トレンドに沿って製品開発を行った」という。「販売店様や代理店様は我々と思いを共有するパートナー」と話す、同氏に新コンセプトや流通に期待することなどを聞いた。

電子部品向け強化

 新コンセプトの狙いは。

 当社には高能率加工を通じ、顧客の生産性を高めるという不変の製品開発・営業活動理念があり、前回のIQシリーズでは「賢い機械加工」と銘打ち、それに貢献してきた。今回のテーマLOGIQも末尾に「IQ」と入っており、そこは変わらない。ただ、市場のニーズに応じたテーマや製品を設定し36アイテムをレパートリーした。

 具体的には。

 1つ目は小切込み、高送りのニーズ。自動車の電動化で増加が見込まれる電子部品などが顕著な例だ。2つ目と3つ目は関連するが、難削材・高硬度材への対応と、クーラント効果の最適活用に対するニーズがある。4つ目は、研磨工程を代替えする切削加工にニーズの高まりがあること。これらの要望に対応することが今回の大きな思いだ。

 コンセプトは浸透が重要です。

 我々は前述のテーマを持って新製品開発から拡販まで一貫して行っている。製品の販売だけでなく、そのテーマを的確にお客様にお伝えし、ご理解頂くことが大切。以前、代理店様を訪問時に「キャンペーンはないの?」と聞かれたことがあったが、パートナーの代理店の方にそう思わせてしまうことが、テーマを伝えきれていない証拠で、猛省した。それらを改善する一つとして、製品の開発理念から拡販まで一貫して責任を持って営業の後方支援をするプロダクトマネージャー制を採用した。ニーズが多様化し、一人で何でも売るのが難しい時代だからだ。セミナーも魅せ方を工夫する。単なる製品説明では「ダメだ」と指導している。動画やアニメーションなどのマルチメディア資料も整え、伝え方も統一感を持って進める。

 流通に期待することは。

 工具は「テクニカル製品」と「汎用製品」の二つに大別できると思う。前者は採用後の有効性、適正条件のアドバイスまでしなければ採用に至らない。一方、台頭しているネット通販は後者が得意だ。我々は前者を主とする工具メーカーだし、販売店様も代理店様もテクニカル品を売ることが差別化になるのではないか。それゆえ、販売店様、代理店様とは製品だけでなく、開発理念やテーマを共有し、共鳴頂ける真のパートナーでありたい。サバイバルの時代に、弊社のテーマと製品をもって、ともに成長できる共存関係でいたい。

日本産機新聞2019年3月1日号

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