2019年3月20日(水)

THK IoTサービスを提供

 THK(東京都港区、03・5730・3911)はこのほど、直動案内機器やボールねじの予兆検知などにつなげる新サービス「OMNI edge(オムニエッジ)」の提供を開始すると発表した。THKに加え、通信サービス大手のNTTドコモとネットワーク機器を手掛けるシスコシステムズの3社共同で運用。専用の機器やソフトウェアを購入すれば、簡単に製造現場のIoT化を進めることができる。2019年春の商用化に向け、パートナー企業を募集し、無償トライアルを実施する。

左からNTTドコモ古川氏、THK寺町氏、シスコシステムズ濱田氏
オムニエッジイメージ図

直動案内の状態監視 「OMNI edge」構築

 「オムニエッジ」は、THKが提供する後付け可能なセンサによって直動案内機器「LMガイド」の状態を数値化できる「THK SENSING SYSTEM(TSS)」を活用したIotTサービス。「LMガイド」から取得したデータをNTTドコモのモバイル回線を介し、シスコシステムズのエッジコンピューティングルータで蓄積し、THKのデータセンターで監視することができる。

 THKの寺町崇史専務は「労働力不足が懸念され、現在手作業に頼っている保守点検作業の自動化や故障予兆検知をシステム化するニーズが高まっている」。リアルタイムに「LMガイド」の状態を監視、数値化することによって、予兆保全につなげられるほか、人の経験に頼らない工作機械や包装機械、成形機といった装置の異常診断が可能になる。

 今後、「LMガイド」の予兆検知や装置の異常診断、加工品質不良の検知などを実現するアプリケーションを順次提供する予定だ。

 寺町専務は「部品レベルで損傷状態を把握できるため、原因の究明が的確に行え、より早く行動に移すことができる」と話す。

 一方、製造業のIoT化はこれまで、ネットワークやサーバの構築に専門的な知識が必要なため、思うように進んでいなかった。同サービスは、「簡単かつ安全で、大企業に加え、中小企業でも導入できることを目指した」(寺町専務)。ネットワークの専門的な知識は不要で、設置して電源を入れるだけで自動的に安全なIoTネットワークが構築され、簡単にデータの収集が可能となった。

 また、従来は困難だったグローバルでのIoT展開も支援する。NTTドコモのIoTソリューションによって、煩雑な無線回線の手配やオペレーション、コンサルティングなどを一括で提供する。

 まずは、来年1月まで無償トライアル50社を募集し、来春の商用化を目指す。今後は、「LMガイド」に加え、ボールねじなどにも対応するほか、年内中に国内展開予定のECサイト「OmniTHK」との連動なども検討している。寺町専務は「どういうルートでサービスを提供するかなどの販売体制については今後具体的に検討していく」と話した。

日本産機新聞 平成30年(2018年)11月5日号

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